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ホーム > 連絡先一覧 > 石川中央保健福祉センター > 学会発表状況 > 韓国への修学旅行にて発生したO111集団感染

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更新日:2011年5月9日

韓国への修学旅行にて発生したO111集団感染

中田有美、野崎祐子、中村辰美、川島ひろ子(石川中央保健福祉センター)
櫻井登(金沢市保健所)

はじめに

年、腸管出血性大腸菌による感染症が頻発するようになり、珍しいことではなくなったが、海外で集団感染して帰国したケースは、まだそれほど多く報告されていない。
我々は、韓国への修学旅行によって起きたO111集団感染を経験したので報告する。

経過

端緒

所管内M市在住の県立高校2年男子からO111 VT1+VT2+ が検出されたとの届出あり。調査により、2004年6月28日~7月1日の期間に韓国へ修学旅行に行っていることが判明。下痢や腹痛等の症状を訴える者が2年生357名中107名(30.0%)いたことから、参加者全員の便培養検査を実施。最終的に関係者を含め103名の感染を確認。

細菌学的検査結果

便培養

  実施者数 菌陽性者数 菌陽性率 菌型(人数)
2年生 357名 98名 27.5% O111 VT1+VT2+(69名)
O26 VT1+(6名)
O146 VT2+(2名)
O157 VT1+VT2+(1名)
OUT VT1+(14名)
OUT VT2+(1名)
O111 VT1+VT2+・O26 VT1+(3名)
O111 VT1+VT2+・OUT VT1+(2名)
同行した教職員 16名 4名 25.0% O111 VT1+VT2+(3名)
OUT VT1+(1名)
添乗員 4名 0名 0.0% -
菌陽性者の家族 339名 1名 0.3% O111 VT1+VT2+
716名 103名 14.4% -

発生原因

喫食調査の結果、韓国での食事にあると思われた。

考察

  1. 保健所間の連携
    徒達の住所は3保健所管内にまたがっており、高校はK市保健所管内であった。そのため実際の動きは、学校対応はK市保健所が行い、そこから得た情報に基づいて他の2保健所が動くという複雑なもので、保健所間の情報伝達や意思疎通、全体像の把握等が困難であった。このような場合、スムーズな連携のためには3保健所のまとめ役が必要である。
  2. 海外への修学旅行
    外での感染はこれまでもあったが、ほとんどは散発例であり、集団発生であっても規模は小さかった。しかし近年、修学旅行で海外へ行くようになり、数百人規模の集団感染が簡単に起きるようになってきている。今後このような事例がますます増える可能性があるので、海外への修学旅行をハイリスクグループと位置付けて、感染予防・早期発見のため保健所が積極的に介入すべきである。
  3. 旅行中から複数の発病者がいたにもかかわらず、帰国時の検疫での自己申告は1例(発熱)のみであり、水際での阻止は期待できないことがわかった。

 

よくあるご質問

お問い合わせ

所属課:健康福祉部石川中央保健福祉センター 

石川県白山市馬場2-7

電話番号:076-275-2251

ファクス番号:076-275-2257

Email:e150903@pref.ishikawa.lg.jp

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