アルアイン戦のため、UAEに出発する名古屋グランパスのストイコビッチ監督=JR名古屋駅で
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名古屋グランパスは8日、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)1次リーグ、アルアイン(UAE)戦(現地時間11日、日本時間12日)のため、関西国際空港発の航空機でUAEへ出発した。ドラガン・ストイコビッチ監督(46)はJ1と並行する厳しい日程のなか、ベンチ登録制限18人より1人少ない17人で1位突破を狙う。
最大18人の登録枠を空けて戦うのは、昨年11月の天皇杯4回戦、新潟戦以来で極めて異例の編成。「休ませたい選手が何人かいるし、17人で十分じゃないか」。ストイコビッチ監督は、過酷な日程で2つの大会をこなすための決断を明かした。闘莉王ら負傷者以外にも、楢崎、玉田らを遠征から外した。自身の現役時代と照らし合わせて「あのころのJは登録16人だったんだから、何にも問題はない」と、解説した。
すでに1次リーグ突破は決定。それでも消化試合ではない。決勝トーナメント1回戦は、各組1位のホームで一発勝負。「やっぱりホームでプレーしたいから、1位にこだわりたい」(藤本)と、重要な試合であることには変わりはない。FW永井、中盤には藤本、DFには増川と各列に核になるメンバーはいる。
30歳以上のレギュラーで唯一参戦する増川は「中東は初めてなので楽しみにしている」と、疲れを全く苦にしていない。一昨年10月、グランパスはACL準決勝でアルイテハド(サウジアラビア)と対戦。増川が体調を崩して欠場したアウェー戦では退場者が出たこともあり2−6で大敗。遠征前に、UAEの最高気温が35度を超えていることを調べて「あの暑さの中でどんなプレーができるか」と増川はチャレンジャー精神を見せる。暑さを含めた中東独特の雰囲気を肌で感じたいのは、好奇心だけではない。準々決勝からは再び中東勢と対戦する可能性が出てくるから、予行演習も兼ねている。アルアインが同組に決まった瞬間からストイコビッチ監督は「アジアは広すぎる。移動が大変だ」と選手のコンディションを心配していたが、片道10時間以上の長旅にも、選手たちは、監督ほど憂うつにはなっていないようだった。 (木本邦彦)
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