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【プロ野球】

西のユウは開幕4連勝 球団18年ぶり

2011年5月9日 紙面から

◇オリックス4−3ロッテ

 生きのいい20歳の快進撃が止まらない。「西のユウちゃん」こと、オリックスの西が4度目の先発も7イニングを3失点で切り抜けパ・リーグで唯一、オリックスでは93年の長谷川滋利以来、18年ぶりとなる開幕から無傷の4連勝を飾った。

 2回、先頭の今江に死球を与え、直後に福浦にストライクを取りにいった真っすぐを狙われ2ランを浴び先制を許した。だが、すぐに立て直す。3〜5回まで3者凡退とすると、5回にT−岡田の2ランなどで味方が逆転。その後、今江の適時打による1点に抑え、平野、岸田につないだ。

 「この前の楽天戦でも2本ホームラン打たれて、そこからどう切り替えるかをずっと考えてきたし、これを続けていきたい」。この日は心に秘めたものがあった。母の日ということで、勝ってこれまで口にできなかった感謝の言葉を母・美香さんに伝えることだ。

 「中学、高校と反抗もしてきて、今までは『ありがとう』というのが恥ずかしかった。20歳にもなったし、やっと伝えられます」。プロ3年目の今年、初勝利を手にすると切れのいい球を小気味よく投げ込み、白星を重ねる。母に対し、照れずに気持ちを伝えられるようになった精神面の成長は別のところにも表れている。

 「本屋敷(トレーニングコーチ)さんの言葉をしっかり聞けるようになりました。昨年までは反発もしたんですけど。今年は一人一人、一球一球と、練習はウソをつかないという言葉を大事にしている」という。気概も出てきた。「斎藤さん(日本ハム)には負けたくない。あの人が持っているなら、僕はツイてるでいきます。きょうも逆転してもらいましたから」

 90年生まれ。「阪急って何?」という88年に輝かしい歴史の幕を閉じた前身球団のユニホームに身を包んで投げた。前途洋々の若者は、大人の階段を上りつつ、エースへの階段も上っている。 (中山隆志)

 

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