2006年11月01日
原子力施設災害時に対応する防災モニタリングロボット
-国の原子力総合防災訓練で活動-
三井造船株式会社(社長:元山 登雄)は、去る平成18年10月25日(水)、26日(木)の両日、経済産業省を中心に行われた四国電力伊方発電所を対象とした国の原子力総合防災訓練において、財団法人原子力安全技術センター(会長:村上 健一)が行った防災モニタリングロボット(略称モニロボ)の実運用を想定した活動に協力し、自衛隊輸送機による長距離緊急輸送及び緊急時のモニタリング活動の貴重な経験を積むことができました。
財団法人原子力安全技術センターでは、文部科学省の委託を受け、平成12年度より原子力施設での緊急時にモニタリング活動を行う防災モニタリングロボットの開発を進めてきました。三井造船は、この開発計画当初からロボットの製作を受注し、開発に協力してきました。
このロボットは研究の段階を終え、現在実用段階にあります。ロボットの運用を確実にするためマニュアル等を整備し、防災訓練を通して実際に活動した場合の知見を蓄積しているところです。また、今回の防災訓練においては、全国規模での防災体制強化のため、モニロボが遠隔地で活動することを目的に、モニロボを制御・運搬車とともに自衛隊輸送機に搭載し、青森県三沢基地から松山空港へ空輸する緊急輸送を行いました。
防災モニタリングロボットのシステムは、モニロボと制御・運搬車(給電機能付き)が一つの活動単位となっています。制御・運搬車はモニロボを災害地域の近くまで迅速に運び、操作員の安全が確保できる場所で、長時間独立してモニロボの制御、災害現場周辺の情報収集活動を行います。原子力施設などで災害が発生した際には、被ばくや火災・爆発などの危険性があるため人が接近して活動をおこなうことが困難な災害施設周辺地域で、遠隔操作により迅速・的確かつ安全に情報収集を行います。
開発したロボットは2機あり、いずれもカメラ撮影・放射線計測・走行・マニピュレータによる軽作業を基本性能としています。各ロボットは状況に応じて個々に、あるいは協力して活動します。活動にあたっては、3名でモニロボ操作、モニター監視および外部連絡を行います。指示伝達・収集情報提供には、携帯電話回線を用いています。
三井造船は原子力施設事故に対応する防災モニタリングロボットを提供していくとともに、今後も高い技術力を生かし、最先端のロボット事業を展開していきます。
主な特長
- モニロボA(視覚情報取得重視仕様):γ線計測およびカメラ撮影のほか、映像作成用レーザー距離測定器により視界不良時の映像取得や周辺配置の正確な把握を行い、赤外線カメラにより表面温度分布画像を取得します。
- モニロボB(雰囲気計測重視仕様):γ線計測およびカメラ撮影のほか、中性子線量測定および放射能測定のためのダストを収集します。また、火災・爆発の可能性を調べるため可燃ガス濃度の測定を行います。
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