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スペシャルリポート

被災地ボランティア、連休混乱の裏側
ニーズは無数、「社協」の限界

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2011/5/9 7:00
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5月2日、南三陸町災害ボラセン前のホワイトボードには「募集終了」と書かれていた
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5月2日、南三陸町災害ボラセン前のホワイトボードには「募集終了」と書かれていた

 家屋の8割が倒壊した南三陸町では、泥のかき出しを中心とする自宅避難者からのニーズがあまりない。8人のスタッフが避難所などを巡回してニーズを発掘しようと奮闘するも、南三陸町全体で受け付けた仕事の件数は連休初日が18件、2日目が5件、3日目の5月1日が6件と心許ない。

 一方、4月28日に82人だったボランティア希望者は連休初日の4月29日に345人、30日には420人に急増した。29、30の両日は避難所にもなっている町立志津川中学校で開催されたイベント「福興市」の誘導係の依頼が急きょ舞い込み、ほぼ希望者全員に仕事を割り振ることができた。だが、福興市が終わった翌5月1日は、335人のボランティア希望者に対して活動できた人数は6割の201人と、綱渡りが続いている。

 連休中に新規ボランティアの受け入れを中止していた気仙沼市の災害ボラセンも、石巻市や南三陸町と似たような状況が続く。集中するボランティア。それに十分にマッチングできるだけの体制もニーズもない。必死にその日をしのいでいるのが実情だ。支援の現場からは「社協だけに被災地ボランティアの受け入れを担わせるのは無理がある」という声があがる。

 一方で、運営手法に疑問を呈する声も出てきた。あるNPOの代表は「社協は基本的に受け身。そもそも社協がボラセンの設置を始めたのは2000年の東海地方集中豪雨の時から。災害支援の歴史が浅く、現場での対応やニーズ発掘のスキルが弱い」と指摘する。そうした声を裏付けるような勝手ボラセンの活躍を、南三陸町と気仙沼市の災害ボラセンを結んだ海岸線の中間に見つけた。

■「連休中だからこそ人を集めたい」

 気仙沼の災害ボラセンが置かれている気仙沼市市民健康管理センターから南下すること23キロ、本吉町の外れに、主に養殖業や漁業で生計を立てる170世帯ほどの小泉浜という小さな集落がある。低地にあった90世帯が壊された。2次避難所や親せき縁者宅への移転が進み、地区の避難所「浜区多目的集会所」に身を寄せる被災者は約30人まで減った。そんな場所が、ボランティアでにぎわっている。

気仙沼市本吉町の小泉浜地区では、ボランティアが手つかずのガレキの山を手作業で仕分けし、撤去していた
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気仙沼市本吉町の小泉浜地区では、ボランティアが手つかずのガレキの山を手作業で仕分けし、撤去していた

 連休2日目の4月30日、集落の入り口付近で数十人の若者が人力で家屋の残骸を素材ごとに整理し、思い出につながりそうなモノを拾い集めていた。彼らは皆、浜区多目的集会所に拠点を構える勝手ボラセン「小泉浜災害ボランティアセンター」、通称「はまセン」の呼びかけに応じて全国から集まったボランティアだ。

 「ボランティアがまだまだ足りない。連休中だからこそ人を集めたい。連休が過ぎると大学も始まるし、ボランティアがさらに不足する。ボランティア希望者がふんだんにいる、この連休こそがチャンスなんです」

 4月20日にはまセンを立ち上げ、ボランティアの陣頭指揮を執る川上哲也氏(47)は、こう話す。「NPO法人の理事長として紹介してください」と言うが、本職は岐阜県議で薬剤師の資格も持つ。新潟県中越沖地震の支援経験もある川上氏は震災直後から南三陸町を中心に物資補給を繰り返していたが、3月22日からは活動の拠点を支援の空白地帯だった小泉浜地区に移した。

小泉浜地区の勝手ボラセン「はまセン」の代表を務める川上哲也氏
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小泉浜地区の勝手ボラセン「はまセン」の代表を務める川上哲也氏

 そうした話を聞いているそばから、ひっきりなしに川上氏の携帯電話が鳴る。「ありがとうございます。活動開始は一応、朝9時となっていますが、いつ来ていただいても大丈夫です。2時間でも3時間でも、いらしてください。うちはよそと違ってうるさいことは言いませんので」

■小さな集落のボランティアが忙しいわけ

 はまセンの常駐スタッフと言えるのは、川上氏を含めて数人。はまセンのブログや川上氏のツイッターを見たという人からの問い合わせが1日に何十件もかかってくるため、連休初日にはブログにこう掲載した。「GW中は作業が山ほどありますので、作業の有無については確認無しでお越しください。事前予約は要りません」

 はまセンのブログに掲載されている作業内容は「ガレキの運搬、ガレキ処理作業、ビニールハウス解体、調理、家屋内片付け、それぞれ大募集!!」と具体的で、更新の頻度も高い。社協の災害ボラセンに「はじかれた」ボランティア希望者がネットや口コミで知り、徐々に集まるようになった。

 4月29日から5月6日の期間に活動したボランティアの延べ人数は、じつに約2100人。一方、気仙沼市のほぼ全域を対象とする気仙沼市社協の災害ボラセンを通じた同期間の活動人数は、約3500人だった。はまセンがピークを迎えた5月4日には600人以上が汗を流しており、瞬間的に社協のボラセンの活動人数を超えている。

 いったいなぜ、たった1つの小さな集落に、こんなに仕事があるのだろうか。その秘訣はニーズ発掘の妙にある。

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