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東日本大震災:福島第1原発事故 15~20キロの海底2地点から放射性物質

 東京電力は3日、福島第1原発から約15~20キロ離れた海底2地点の土から放射性物質が検出されたと発表した。海底土壌の汚染が明らかになったのは初めて。東電は同原発から大気中に放出された放射性物質が海底まで沈んだか、海洋に流出した汚染水が拡散する過程で海底に蓄積したとみている。

 事故に伴う海洋汚染を受け、東電は先月29日に同原発の北約15キロの福島県南相馬市沖3キロの海底(深さ20~30メートル)の土を採取。1キログラム当たりの放射性物質の濃度は、ヨウ素131が190ベクレル▽セシウム134が1300ベクレル▽セシウム137が1400ベクレルだった。同原発から約20キロ南の海岸沖3キロの海底土も同程度の濃度だった。

 海底土壌の汚染に規制値はないが、いずれも通常時の100~1000倍以上の値だという。東電は海洋生物への影響について「魚介類の継続的な監視を進めて評価したい」とした。【八田浩輔、久野華代】

毎日新聞 2011年5月4日 東京朝刊

 

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