2011年3月18日 19時6分 更新:3月18日 22時30分
東京電力は18日、地域を区切って順番に電力供給を停止する計画停電について、週末19日の実施を見送ることを決めた。工場や事務所が休むため、現行の供給能力で間に合うと判断した。連休の20、21日の対応はそれぞれ前日に発表する。
また、対象地域で実際に停電するかについての発表も前倒しする。現在は、開始予定時間の約20分前に最終決定、公表している。だが、鉄道会社やメーカーなどから「停電の有無が直前まで分からないと、(運行や生産)計画を見直す余裕もない」と指摘されたことから、「午前中の停電地域は前日までに、午後は2時間前まで」(藤本孝・東電副社長)に明らかにする。
18日は、五つに分けたグループすべてで実施した。東電によると、同日の供給能力は3500万キロワット。一方、午後からの気温上昇で暖房使用が減ったことなどで、需要はピーク時でも3130万キロワットにとどまった。東電は、午前中に停電した二つのグループについて、午後に予定していた2巡目の停電を見送った。20、21日も「停電実施の場合でも2巡目にはいかない」(東電)としている。
一方、東北電力は18日、企業の生産活動再開の遅れなどで当面、需給の逼迫(ひっぱく)が予想されないとして、19~27日も計画停電を実施しないとの見通しを発表した。【宮崎泰宏】