2011年3月18日 10時22分 更新:3月18日 10時43分
国土地理院は17日、東日本大震災のため宮城県の牡鹿半島付近で東方向に最大約3.5メートルずれる地殻変動が起きたと発表した。地球観測衛星「だいち」の観測画像から分析した。この変動幅は、国内の地震では観測史上最大としている。
10年10月28日と、大震災後の15日に「だいち」が観測した岩手県から宮城県にかけての画像データを比較して変動幅を導き出した。岩手県釜石市付近では東方向に約1メートルずれ、南下するに従って変動幅が大きくなり、牡鹿半島で最大となった。
同院の唐沢正夫・宇宙測地課長補佐は「震央に近いほど変動幅が大きい。太平洋プレートが北米プレートの下に潜り込み、地震でエネルギーが解放されて北米プレートが東方向に戻ったと考えられる」と説明している。【安味伸一】