「消費者向けインターネットの起業家は、まるでプロバスケットボール選手のようだ」。最近あるベンチャーキャピタリストが、ファウンダー三十何人かの将来性について話した時そう私に言った。「ピークは25歳で、30になる頃にはやめるのが普通だ」。
なぜか? 起業家は若い方が創造的で想像力に富み、自分のスタートアップに全精力を注ぐ覚悟を持っているからだ。「これはあて推量ではない。データに基づく観察結果だ」と、そのベンチャーキャピタリストは言う。
彼の話にはいくつか但し書きがある。まず、これは消費者向けインターネット起業家にのみ適用される。大企業、ハードウェア系スタートアップは概して年長のファウンダーの方がうまくいき、それは経験(および直販経験)が大きくものを言うからだ。実際、マイケル・ジョーダンと同じく、25歳よりずっと後にピークを迎えるファウンダーがたくさんいる(実際にはバスケットボールのピーク年齢は恐らく27歳以上)。「それも連続して成功するファウンダーが多い傾向にあり、このルールは彼らには適用されない」と言う。
スタートアップのファウンダーのピーク年齢は終りのない議論だ。例えばVivek Wadhwaは、彼のデータによると年長の起業家の方が成功すると言っている。むしろ年齢差別問題は、若者を食い物にして金以上の価値を得ていることにあると言う。
反対の結果を示すデータもある。例えば ― 去年Y Combinatorは、同社出身ファウンダーの平均年齢は25歳以下だと言った。もちろん選択バイアスに陥っている可能性はあるが、Y Combinatorは最もデータを重視する投資家の一つだと私は聞いている。もし、年長者の方がよくやっていれば、もっとそこに投資しただろう。
5月にニューヨークで行われるDisruptカンファレンスで、われわれは非常に興味深いインタビューを企画している。SV Angelは、過去12年間にわたる同社の500件以上の投資に関する詳細な年齢分布データを分析したと言っている。スタートアップがどれほど成功するかを知るためには何年もかかるため、これは特に有用なデータだ。
インターネット系スタートアップのファウンダーは30歳までに成功するか諦めるべき、という考えに、果たした彼らは賛成するだろうか。数週間後に明らかになる。
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(翻訳:Nob Takahashi)