2011年3月17日 21時56分 更新:3月18日 9時37分
政府は17日、11年度予算案に1200億円の予算を計上していた高速道路の無料化実験の実施を見送る方針を固めた。東日本大震災の復興財源に充てるためで、同日、政府が民主党に見送りの意向を伝えた。
高速無料化は民主党マニフェスト(政権公約)の柱の一つ。昨年6月に一部区間でスタートし、11年度も、対象区間を地方路線を中心とする約2000キロに拡大して継続するための予算を計上していた。しかし、今回の大震災発生後、民主党の岡田克也幹事長は「被災地では高速道路の補修が必要。どちらを優先すべきか議論になる」として、予算見直しの方針を示していた。
政府・与党には、野党が「ばらまき」と批判するマニフェスト関連の予算を修正することで、11年度予算・関連法案の成立や、災害復興のための補正予算について、野党の協力を得たい狙いがある。
国土交通省は、普通車の上限を休日は1000円とする割引制度についても見直しを検討する方針。【寺田剛】