2011年3月17日 9時59分 更新:3月17日 13時2分
東京電力は17日、地域別に順番に電力供給を停止する計画停電を行った。停電4日目のこの日は、気温が冷え込み、家庭の暖房需要増大が予想される。このため、東電は東日本大震災の被災地や15日夜に震度6強の地震が起きた静岡県東部地域を除き、初めてグループ全世帯を対象に計画停電を行う予定。また、第5グループと第1グループについては、17日午前中に続き、夕方にも2巡目の停電を実施することを決めた。今回の計画停電で、同一地域で一日に2回停電を行うのは初めて。
東電によると、ピーク時の17日夕方の電力需要は4000万キロワットに上昇する見通しで、供給能力(3350万キロワット)を大幅に上回る。東電は工場など大口需要家には、電力供給契約に基づき、需要抑制を要請。「需給が極めて逼迫(ひっぱく)している」として、家庭にも節電を呼びかけている。
この日は午前7時からの「第5グループ」(群馬、埼玉、東京、神奈川の4都県計約85万世帯)で停電を開始。次いで同9時20分からは、千葉県など5県にまたがる「第1グループ」の約289万世帯で停電。以後、第2、第3、第4グループの順に3時間程度ずつ停電。第1と第5の二つのグループは午後に2回目の停電を行う。
一方、東北電力は17日午前9時から予定していた計画停電を見送ると発表した。降水の影響で水力発電所の電力供給力が上がったためといい、午後の実施も見送る方向だ。【宮崎泰宏】