2011年05月05日
世の中の流れ・・・・
これまでの世の中は・・・・まあ、多少の食い違いとかはあったが、大方は・・・いろんな部分で、みんなが上昇曲線の中にあり、その・・・恩恵に浴してきた。
ボクはさっき、畑を見てきた。 午後5時半すぎのことである。 こんな田舎なのに、ひどく車が多い。 ボクの事務所の前でさえ、車がえらく多く通る。
そして・・・思った。
みんなが、ヒトリに一台の車に乗り、そうして仕事に行き、夕方になると帰っていき、土曜日曜は、休みになり・・・みんなで買物や、遊びに出かける。 ちょっと、前・・・・・そう、100年か・・・200年くらい前だ。 歴史からすれば、マバタキのような、ちょいとした・・・時間だ。
その頃・・・・このあたりの風景は、どうだったろう。 みんなが茅葺の平屋に住み、もちろん電気などというものはなく、職業は、こんな田舎だから、ほとんど全員に近く百姓であったろう。 道は、歩く道しかなく、川には、木の粗末な橋が、その街道に一本かかっていたくらいだろう。 田んぼは、小さく、川は洪水のたんびに氾濫し、そうして・・・・・ “ムラ” という集団のなかで、人々は、ほぼ等しく貧しさを共有し合い・・・・・・肩を寄せ合い、生きていただろう。
でも・・・・・やっぱり、 セメント会社の崩した跡はないけど、藤原岳は今と同じところのあり、川はやっぱり・・・今とおなじように流れてた。
そのとき、いや・・・・・その頃と言うべきなのか。
同じ・・・山を見上げながら・・・・生きてたんだよね。
人々は・・・・・どんなことを思いながら・・・生きていたのだろう。
ケータイも、旅行も・・・・いわんや、世界遺産なんて・・・なんにもない世界、食べるものは・・・・買って食べるのじゃなく・・・・作って食べる、採って食べる、取って食べるしかなかった。
“シアワセ” という感覚はあったのだろうか?
“夢” という・・・・・空想はあったのだろうか?
“未来” って・・・・・いったい、なんだったろう・・・・?
それなのに・・・・なんで、ヒトは・・・・もっと裕福を追い続けるんだろう? もう・・・これ以上に、よい世界なんて・・・あるはずもないじゃないか・・・・。
毎日・・・・・お殿様が食べた以上のものを食って、毎日・・・・風呂に入り、夜でも明るい生活をし・・・・・・ウンコは臭くもなんともなく・・・水を流して、穴に吸い込まれる。 毎日ちがうものを着・・・・・・ヒトの視線をさそって歩く。
なんだ・・・・・この世界は・・・・?
畑を見て・・・・・・・お茶の芽のでかたを見て・・・・・ボクは・・・不思議なキモチにつつまれたよ。
何処を・・・・・目指しているんだろう・・・・ってさ。
暮れてゆく・・・・・藤原岳の稜線は・・・・ちっとも変わらないのに・・・なぁ・・・・
美しい・・・よ・・・・・なぁ・・・・・
何百年も・・・この・・・おんなじ・・・暮れてゆく故郷の山・・・見てるのに・・・ね。