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「あいさつの魔法。」をご存じですかと聞かれても、首をひねる…
(2011年4月9日午前7時50分)
「あいさつの魔法。」をご存じですかと聞かれても、首をひねるだろう。でも♪こんにちは、ありがとう、こんばんは♪のメロディー付きなら、もうお分かりだろう▼東日本大震災の影響もあって、テレビで頻繁に流れているこのコマーシャル。ACジャパン(旧公共広告機構)制作のキャンペーンが注目を集めているという▼本来はあいさつ励行を呼び掛ける小学校低学年向けのCM。しかしあいさつ坊やや愛らしい動物キャラクターが「不安な気持ちを癒やしてくれる」と評判になった▼さらに歌詞にあるように、ただひと言のあいさつが「しらない人とも/なかよくなれる/まほうのことば」になる。人と人の心をつなぎ、社会の潤滑油になる不思議な力に共感の輪が広がったようだ▼あいさつは教育の基本−というのは、日本に限らず万国共通。欧米の家庭では三つの言葉と一つの行為を「四つの潤滑油」と称し、赤ん坊のころから徹底して教えるという▼それは「プリーズ」「サンキュー」「エクスキューズミー」そして「スマイル」である。愛想のいい欧米流のあいさつも実際は条件反射かもしれない▼新年度、学校や企業であいさつ教育が盛んに行われている。それは欧米のようにそもそも家庭の領域のはず。それでも1本のCMが端緒となって“あいさつルネサンス(復興)”が始まれば結果オーライである。