ニューヨーク(CNNMoney) 大不況により米国だけで15兆5000億ドルもの家計資産が失われたにもかかわらず、大富豪の数は米国を含む世界中で増加傾向にあることがデロイトセンター・フォー・ファイナンシャルサービスとオックスフォード・エコノミクスの共同調査で明らかになった。
世界全体をみると、依然として欧米に富が集中した状態が続いているが、新興諸国が徐々にその差を縮めつつあるようだ。調査によると、最も急激に富裕層が増加しているのは中国で、これにブラジル、ロシアが続くという。
現在、純資産100万ドル以上を有する富裕層の数が最も多いのは米国の1050万世帯。2020年にはこの数が約2倍の2060万世帯に増え、米国は引き続き首位を維持する見通しだ。この頃には米国の富裕世帯が世界資産の43%を保有するとみられる(現在は42%)。
2020年の2位は日本で、富裕層の数は860万世帯(世界資産の9%を保有)になると予想されている。中国は250万世帯(世界資産の4%を保有)で7位となり、韓国も10位以内に入る見通しだ。
調査は世界25の経済圏を対象に行われた。資産には金融資産の他に不動産や自動車、美術品などの非金融資産も含まれる。