技量審査場所初日を翌日に控えた7日、東京・両国国技館で15日間の安全を祈願する恒例の土俵祭りが行われた。力士をはじめ親方、行司に裏方まで約1000人が参加。式に先立って、東日本大震災の犠牲者に向けて黙とうをささげた。
土俵祭りは通常、協会幹部と横綱ら上位力士だけで行われる。協会広報部によると、全協会員が出席するのは初めて。野球賭博問題のため異例の形で行われた昨年7月の名古屋場所でも十両以上の力士だけだった。
土俵に向かって頭を下げた横綱白鵬(26)=宮城野=は「やっていいのかと謝罪の気持ちもあった」と説明し「土俵でなくしたものは土俵で取り戻すだけ」と表情を引き締めた。歴代最多タイの7連覇がかかる今場所。「その気持ちはどこかに置いておいて、まずは一番一番勝ち負けじゃなくて、いい相撲を取りたい」と、横綱の責任感を強調した。
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