【地震】「注水による冷却はその場しのぎ、抜本的解決を」……インターネット総研

2011年4月9日(土) 07時16分
福島第1原子力発電所の構造の画像
福島第1原子力発電所の構造
福島第1原子力発電所事故の現状の画像
福島第1原子力発電所事故の現状
 インターネット総合研究所は7日、同社代表取締役 藤原洋氏を責任者とする「福島第1原子力発電所ネット事故対策委員会」を設置すると発表。インターネットを通して様々な情報や提案を募集し、政府関係者への提案を行っていく。

 藤原氏は日立エンジニアリングに所属していた際、福島第2原子力発電所の2、4号機の制御棒の制御装置の設計に従事していたという。現在も原発事故対策に関わる政府高官と、福島第1原発事故の対策に関する意見交換を行っている。

 同委員会では、現状の福島第1原発の問題点を、第1号機、第2号機、第3号機、第4号機に関する原子炉、および燃料プールの冷却機能喪失だとして、以下の点をあげている。

・注水により燃料棒は冷却され、炉心溶融の進行は一時的に停止するが、圧力容器の圧力が上昇し、水蒸気爆発の危険性が高まる。そこで圧力を下げるために放射性物質を含む水蒸気による大気汚染をもたらす。

・注水した大量の水の行き場がなくなり発電所内に高放射線率の水が溢れ、土壌・海洋汚染につながる。

・注水を止めると温度上昇によって空焚き状態が進行し、炉心溶融が進行する。放置すると3000度以上に上昇し、圧力容器を溶かして、外へ高放射線物質が土壌・海洋汚染をもたらす。

 そのうえで同委員会は注水による冷却は根本的な解決にはならないとして、廃炉を前提とした抜本的対策が必要であると主張する。具体的には、炉心をコンクリートで固めることによる固体冷却(熱伝導冷却)を行うことを提案している。委員会でまとめた情報や提言は、関係者を通じて、首相官邸災害対策本部へ連絡するという。
《RBB TODAY》
注目の情報[PR]

注目ニュース

帝国データバンクは、東日本大震災による企業倒産などの影響を予測するため「阪神大震災後の倒産状況に関する検証調査」をまとめた。

【地震】福島第一原子力発電所の状況(8日午後1時現在)

 東京電力が8日に発表した、同日午後1時現在の福島第一原子力発電所の状況は以下の通り。

【地震】au携帯基地局の91%が復旧済み……KDDIが語る復旧作業

 KDDIは8日、東日本大震災への対応状況と、今後の見通しについて発表した。

【地震】東北地方の停電は957,818戸に…16時発表

 東北電力は8日、16時の情報として昨夜23時32分頃発生したM7.4の地震による停電状況を発表した。

RSS

ブロードバンド/無線LANスポット検索

ブロードバンド検索
-

ピックアップフォト