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【静岡】

浜岡原発「廃炉・停止を」多数 中部5県の市民40人の声

2011年5月8日

「料金値上げ」容認も

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 大部分が中部電力の供給エリアと重なる愛知と岐阜、三重、静岡、長野の5県の40人に、中電はどうするべきか、仮に停止した場合、発電コストの増加に伴う電気料金の値上げを認められるかどうかを尋ねた。

 「浜岡原発をどうするべきか」との質問には「廃炉」と答えた住民が21人。地震・津波対策が終わるまでの「一時停止」と答えた住民が15人。「運転続行」との回答は4人だった。

 静岡市清水区の主婦窪田美保さん(61)は「浜岡は3回ほど見学した。職員は『安全』と繰り返したが、福島第一原発事故が起きたようにきれい事だった。ほかの原発も縮小を」と廃炉を主張。同市駿河区の会社員杉山峰之さん(30)も「立地的に危険」と廃炉を支持するが「運転を止めると夏場の電力がギリギリでは」と心配する。

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 愛知県江南市の団体職員永井弘海さん(73)は「すぐに廃炉にするのは難しい。安全対策を講じた上で再稼働するのが現実的で、首相の判断は理解できる」と話す。

 「運転続行」と答えた岐阜県高山市の農業渡辺祥二さん(41)は「事故の影響を考えると原発の是非を論じることは大事だが、現状は地域住民を置き去りに話を進めている。拙速だと思う」と批判する。

 中電が浜岡原発の全面停止を受け入れた場合、電力を穴埋めするために、休止中の火力発電所を再稼働させると発電コストが上がるなどといわれている。

 しかし「原発が停止した場合、電気料金の値上げを認めるか」との質問には、26人が「認める」と回答。「認めない」の14人を上回った。

 三重県桑名市の無職寺田忠弘さん(86)は「消費者として、みんなでリスクを負担しなければならないと思うから値上げは構わない」ときっぱり。

 浜松市中区の主婦鈴木政子さん(64)は値上げに反対。「みんな電気に頼り切っているから、この不況の中で電気料金が上がったらとても苦しい」と訴える。

 

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