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【社会】

肉卸業者役員がユッケ用として牛肉を通信販売 

2011年5月8日 09時07分

 集団食中毒が起きた焼き肉チェーン「焼肉酒家えびす」に牛肉を卸していた大和屋商店(東京都板橋区)の役員とみられる男性が運営しているインターネットサイトで、ユッケ用として牛肉を通信販売していたことが分かった。同商店は同チェーンに出荷した牛肉について「生食用は出していない」と説明していたが、一方で生で牛肉を使用できるような宣伝をして流通させていた疑いがある。

 このサイトでは、通販会社の所在地やファクス番号が大和屋商店と同じで、担当者として同社の役員とみられる男性の名前と写真が掲載されている。

 商品詳細のページには「交雑種/外モモ/B2」との商品名に「赤身率が高くユッケやロースで使用できます」と説明していた。1キロ当たり1350円で販売し、現在は品切れとなっている。

 富山、福井県警などの合同捜査本部は6日、「えびす」を運営するフーズ・フォーラス(金沢市)や大和屋商店などを家宅捜索。食中毒の原因とみられる生牛肉のユッケについて流通過程や取引の実態の解明を進める。

 フーズ社は一連の食中毒で、大和屋商店からユッケ用生肉を仕入れるようになる前の2009年5月、同商店側から「ユッケ用サンプルが出来ました」とのメールを受け、同年7月から取引を始めたと説明。「互いに生肉を提供することを認識していた」と主張。大和屋商店側は「生食用の肉は出していない」と反論、双方の主張が食い違っている。

(中日新聞)

 

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