□ 保管方法 □
保管にも、一時的な保管と長期的な保管があり、それによって保管方法も異なります。
短期間の場合、プレイ後には手垢などをふき取って、専用のハードケースに保管するだけで良いかと思いますが、数ヶ月同じ状態を保つとなると気合を入れて取り組みます。
筆者の場合、長期保管は下記のような家庭用真空パック機を使い余分な空気を抜いて保管します。何故ならば、劣化の原因は主に酸化であり、必要以上の酸素を遮断する事により、劣化が防げるためです。
また、密封する事により、乾燥や湿度過多を防ぎ、ひび割れや、塗装面の加水分解を防ぐ事が出来ます。
その際、気を付けるなければならない事は、ギターは生物といっしょで塗装やプラスチック部分から有機ガスを発生し、その発生した自分のガスで劣化してしまう事です。
野菜を密封状態で保管すると野菜から出る有機ガスによって腐ってしまうのと同じ原理です。
これを防ぐためには“キムコ”でも良いのですが、筆者の場合はキャンプ用の墨(備長炭が良い)をいっしょにパックします。
これによって有害なガスは吸着され、より良いコンディションで保管が可能です。
また、真空によって弦がフレットやピックアップに押し付けられ傷になりますから、薄い発砲スチロールを間に挟む事も忘れないで下さい。
また、保管場所はハードケースごとビニール袋に入れ、床下収納庫などの涼しい場所に保管すると良いでしょう。
万が一、洪水のような災害に遭い、水没したとしても真空パックなら安心です。
注意) 99Historic Collectionは、色が転色しやすく、不安定な塗装のため、この密封方法は避けてください。(プラスチック部分が赤くなったりします)
また、99Histの塗装は、蛍光灯の光程度で簡単に退色します。”エイジド”にするなら別ですが、ミント状態を保つにはディスプレイすることはお勧めできません。