RAID5構成の2TBのNASが崩壊してしまい、専門会社にデータ復旧の依頼をしたら、全データを復旧できたものの59万円超かかってしまいました。
【RAID5構成が崩壊したアイ・オー・データの2TBのNAS (500GBのHDD×4台)】
昨年の2月初めにアイ・オー・データの2TBのNAS(ネットワークに接続して単独で動作するHDDシステム)を購入して、24時間電源を入れっぱなしにして、ファイルサーバーとして使っていました。500GBのHDDが4台入っているのですが、RAID5構成なので実質1.5TBです。このNASは当時15万円くらいでした。
今週10月6日(月)に、このNASの4台のHDDのうち1台が異常を示しました。いったん電源を切ったのですが、もう一度電源を入れたらすべてのHDDを正常に認識して、リビルド(RAIDの再構築)が始まりました。しかし、しばらくしてアクセスランプも点滅しなくなり、電源を切ることもできなくなってしまいました。仕方がないので電源コードを抜いて入れ直したら、今度はすべてのHDDのランプが赤く点灯してピーポーピーポーという音が出るようになってしまいました。これはもう、RAID崩壊のサインです。アイ・オー・データに電話して問い合わせましたが、多分RAIDコントローラーに障害が発生して、ハングアップしたのだろうとのことで、RAIDが崩壊した状態だと、アイ・オー・データでは中に入っているデータの復旧はできないと言われてしまいました。
このNASには、何百枚ものCDからリッピングした音楽ファイル(MP3)、何百枚もの写真ファイル(JPEG)、多数の動画ファイル(MPEG、WMV)、自分で作成したテキストファイルに加えて、ダウンロードしたソフトウェアやツールの類も入れてありました。このNASはDLNAサーバーにもなっているので、有線LANのホームネットワークに接続して、リビングルームのネットワークメディアプレイヤー経由で大画面液晶テレビで音楽や動画を視聴したり、Wi-Fi オーディオをあちこちの部屋に持ち歩いて、無線LAN経由で音楽を聴いていたりしていました。
なので、このNASがないと音楽も動画も見れない状況になってしまいました。さらに、ダウンロードしたツールには、コピーワンスディスクのCPRM、ブルーレイディスクのAACS、Windows Media FileのDRMといった各種プロテクトを解除するような、いわゆるクラッキングツールも多数入っていたのですが、これらはなかなか入手困難です。
僕は、デスクトップのPCのSONY VAIO Type R masterには、500GBのHDDを6台搭載していて、そのうち2台をRAID1、4台をRAID5で運用していました。RAID1やRAID5の場合、構成しているHDDのうち1台が故障しても、交換すればRAIDが再構築されてすぐにまたPCを使えるようになります。昨年1年間で、この6台のうち3台が故障して交換するはめになりましたが、データの損傷などは一切なく使えています。
今回RAIDが崩壊したNASも元々RAID5構成で、しかもホットスワップ(電源を入れたままHDDを出し入れすること)ができるようになっていました。その上、万が一の停電に備えてAPC社製のUPS(無停電電源装置=大きなバッテリー)に電源コードとUSBケーブルを接続しておき、停電が起きたら自動的にシャットダウンを行う設定にまでしてありました。
デスクトップPCでHDD6台のうちすでに3台交換していることや、NASの方には2重3重の安全策を取っていたことから、このNASは安心して24時間連続稼働させていました。が、1台のHDDが異常を示した時に、すぐにそのHDDを抜かずにまた電源を切ってから入れたことが失敗だったようです。
アイー・オー・データではデータの復旧はできないとのことなので、Webで検索して銀座にある「日本データテクノロジー」というHDDのデータ復旧の専門会社を見つけました。この会社のHPによると、僕が使っているアイー・オー・データのRAID構成のNASでのデータ復旧の成功例もかなりあるようでした。おととい8日(水)にこの会社に問い合わせをして、すぐに当日PM2時に自分で持ち込みをする予約を取りました。宅配便で送るよりも、自分で持ち込んだ方が見積もりが早く出るとのことだったからです。NASは大きくて重いため電車で持ち運ぶのは大変だし、うちから銀座までは車で1時間もかからないので、速攻で車を飛ばして銀座まで自分で持って行きました。
帰ってきて夕方には連絡がありました。RAIDが崩壊しているし、ファイルシステム(WindowsでのFATやNTFSのことだが、NASはLinuxなどのOSを使っていることが多く、別のファイルシステムになる)にも破損が見られるし、データ自体も破損しているようなので復旧が大変そうだが、解析機械を一気に稼働させて復旧させるとのことで、48万9,090円~59万4,090円という高額な見積もりが来ました。それでも背に腹は代えられないので、データ復旧の依頼をしました。
で、次の日、つまり昨日AM11時半には全データの復旧が完了したという連絡をもらいました。持ち込んでから約21時間という速さに驚いてしまいました。まあ、最大容量1.5TBですが、実際に使っていたのは約225GBしかなかったためと思われます。全データの復旧ができたため、見積もりの最大金額である59万4,090円を請求されました。
昨日、連絡の後すぐに、PM3時までに銀行振込みを済ませたところ、夕方には発送したという連絡が入りました。で、今日AM10時には到着しました。つまり、おといPM2時に銀座へ持ち込んでから、受け取りまでが2日間足らずというスピードでした。届いたのは、元のNASと復旧したデータを入れたBUFFALO製のUSB接続の500GBのHDD一つでした。
【復旧した全データが入った、BUFFALO製のUSB接続の500GBのHDD】
復旧したデータが入っている500GBのHDDをPCにつないで中を見てみたところ、覚えのあるデータはすべて元通りに復旧されていました。お金はかなりかかりましたが、全く動かなくなってしまった、RAID5構成のNASという特殊なHDDシステムから、よくこれだけ全データを復旧させられるものだと感心させられました。
ですが、データ復旧会社では、元の壊れたNASを修理することまではやってくれません。NASはそのままの状態で戻ってきました。なので、今度はアイ・オー・データにまた電話して修理依頼を出し、今日中に、宅配業者に引き取りに来てもらって送りました。この修理は1週間くらいかかるそうです。
| 固定リンク
|
「パソコン・インターネット」カテゴリの記事
- 「Windows 7」+「Core i7-975」+最新X58マザー「GA-X58A-UD7」+「GTX295」×2(Quad SLI)の構成で、約11年ぶりにPCを自作しました。(2009.12.28)
- 「ノートン・インターネット・セキュリティ」を2009から2010にバージョンアップしました。(2009.12.07)
- 秋葉ヨドバシに行って、5本のソフトウェアや電卓、消耗品類などをまとめ買いしてきました。(2009.10.27)
- 「Windows 7 Ultimate 64ビット版」搭載の、ソニーVAIOノート「VGN-Z93HS」が届き、セットアップしました。(2009.10.25)
- CyberLink 「PowerDirector 8 Ultra」をインストールして、少し使ってみました。(2009.09.28)
コメント