東京電力福島第一原子力発電所周辺の海水の調査で、2号機の取水口付近で6日に検出された放射性のヨウ素の濃度は国の基準の250倍で、5日を僅かに上回りましたが、東京電力は「若干の変動はあるものの、低い水準で安定してきており、引き続き監視したい」としています。
東京電力によりますと、福島第一原発の2号機の取水口付近で6日朝に採取した海水から、1cc当たり9.8ベクレルのヨウ素131が検出されました。ここは、「ピット」と呼ばれる施設から高濃度の汚染水が流れ込んでいた場所で、調査を始めた先月2日には国の基準の750万倍のヨウ素131が検出されました。そのあと、5日は基準の240倍と、これまでで最も低くなりましたが、6日は基準の250倍と、僅かに上昇しました。このほか、原発の沿岸と沖合の合わせて21の調査地点で検出された放射性物質の濃度は、沿岸の3か所を除く多くの所で基準を下回りました。また、文部科学省が福島県と茨城県の沖合の合わせて13の地点で5日に行った調査でも、放射性物質の濃度はいずれも基準を下回りました。東京電力は「放射性物質の濃度は若干の変動はあるものの、低い水準で安定してきており、引き続き監視したい」としています。