釜山貯蓄銀不正事件、責任転嫁に終始する政府機関(下)

金融監督院・金融委「検察が預金者の不安かき立てた」

 金融監督院と金融委員会は「監視・監督に手抜かりがあった以上、言葉がない」と公式には控えめな対応を示しているが、内部では「検察はあんまりだ」という不満が高まっている。

 特に金融監督院が昨年1-4月の検査で、釜山貯蓄銀の不正融資を摘発していながら、それを隠ぺいしたとの疑惑について、同院は「規定に違反しておらず、監査院と協議の上、摘発された不正容疑については全て検察に通報した」と説明した。金融監督院の関係者は「採算性がないプロジェクト融資や延滞利子支払い用の追加融資を不正と見なすかどうかをめぐり、監査院との見解の相違を解消するのに時間がかかり、検察への通報が遅れた。金融監督院が釜山貯蓄銀の不正を隠ぺいしたとの検察の主張は事実に反する」と主張した。

 その上、全国で同時多発的に貯蓄銀行に対する捜査を拡大した検察のやり方が貯蓄銀行問題を悪化させたとの不満もある。役員が個人的な不正で逮捕されたことを機に取り付け騒ぎが起きた第一貯蓄銀行のように、検察がわずかな不正でも捜査結果を公表し、預金者の不安を増幅させたとの指摘だ。

 金融当局幹部は「預金者が動揺しないよう、冷静に捜査を進めなければならないが、検察はあまりに強引だ。当局間で足並みをそろえるべきなのに、事態をここまで大きく発展させておいて、金融当局にどう収拾しろというのか」と不満を漏らした。

李明振(イ・ミョンジン)記者

チョ・ベッコン記者

羅志弘(ナ・ジホン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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