<臓器移植>20代の長女に脳死の母の腎臓移植
毎日新聞 5月7日(土)14時3分配信
日本臓器移植ネットワークは7日、刈谷豊田総合病院(愛知県刈谷市)で脳血管障害のために死亡した40代女性の片方の腎臓が、20代の長女に提供されたと発表した。改正臓器移植法で認められている親族優先の提供を適用した。親族優先をめぐっては角膜移植のみ2件あるが、腎臓は初めて。移植は社会保険中京病院(名古屋市)で実施されている。
移植ネットによると、女性は腎臓のみの臓器提供と親族優先提供の意思を臓器提供意思表示カードに記載した。移植を受ける予定の長女は先天性腎臓病で、生体腎移植を受けた。その後、再度人工透析が必要になり、待機患者として登録された。
提供者の女性は4月下旬に脳死と思われる状態になった。家族が長女への腎移植を希望したため、主治医が親族優先には提供者の意思表示が必要と説明。家族が探し、自宅でカードを見つけた。
女性は脳死での臓器提供の意思も示していたが、家族の「一緒に過ごす時間をとりたい」との意向を尊重。7日午前1時50分に心停止し、2時18分に摘出を始めた。女性の夫は「娘への移植は、妻の死を認めることになり葛藤があった」とコメントした。
女性のもう片方の腎臓は、別の待機患者に移植される予定。厚生労働省は「生前の意思が尊重される仕組みができた。今後は適切に運用していくことが大切だ」と述べた。【比嘉洋、藤野基文】
【関連記事】
臓器移植:親族優先で臓器提供、初めての腎臓移植
脳死:大阪で30代女性に判定 臓器提供へ
脳死臓器提供:家族承諾で移植「3例とも適切」…検証会議
臓器移植:親族優先 18歳以上の患者から愛知の病院で
脳死移植:家族承諾で43例目 近畿地方の病院、成人患者
移植ネットによると、女性は腎臓のみの臓器提供と親族優先提供の意思を臓器提供意思表示カードに記載した。移植を受ける予定の長女は先天性腎臓病で、生体腎移植を受けた。その後、再度人工透析が必要になり、待機患者として登録された。
提供者の女性は4月下旬に脳死と思われる状態になった。家族が長女への腎移植を希望したため、主治医が親族優先には提供者の意思表示が必要と説明。家族が探し、自宅でカードを見つけた。
女性は脳死での臓器提供の意思も示していたが、家族の「一緒に過ごす時間をとりたい」との意向を尊重。7日午前1時50分に心停止し、2時18分に摘出を始めた。女性の夫は「娘への移植は、妻の死を認めることになり葛藤があった」とコメントした。
女性のもう片方の腎臓は、別の待機患者に移植される予定。厚生労働省は「生前の意思が尊重される仕組みができた。今後は適切に運用していくことが大切だ」と述べた。【比嘉洋、藤野基文】
【関連記事】
臓器移植:親族優先で臓器提供、初めての腎臓移植
脳死:大阪で30代女性に判定 臓器提供へ
脳死臓器提供:家族承諾で移植「3例とも適切」…検証会議
臓器移植:親族優先 18歳以上の患者から愛知の病院で
脳死移植:家族承諾で43例目 近畿地方の病院、成人患者
最終更新:5月7日(土)14時3分
Yahoo!ニュース関連記事
- 死亡女性から娘に腎臓、親族優先は初映像(TBS系(JNN)) 12時27分
- <臓器移植>親族優先で臓器提供、初めての腎臓移植(毎日新聞) 12時12分
- 親族優先で腎臓提供 心停止後の40代女性から20代の娘へ 角膜以外の臓器で初の適用写真(産経新聞) 9時35分
- 親族優先提供条項で、母から娘へ初の腎臓移植へ(読売新聞) 9時9分
- 腎臓移植、初の親族優先=40代母親から20代長女に―家族「葛藤ある」(時事通信) 8時27分