民主党の小沢一郎元代表が東日本大震災後は控えていた表立った菅政権批判を再び始めた。原発事故対応への非難がある中、菅直人首相が2011年度第2次補正予算編成など政治日程を固めようとしているためだ。「反小沢」を鮮明にする首相の続投は元代表らが引き続き非主流派でいることを意味する。元代表らの政権批判の背景には焦りもにじむ。
「週明けからいろんな機会で声を強くしていきたい」。元代表は6日、原発事故による風評被害の現状を視察するために訪れた千葉県いすみ市で、政府責任をただす意向を示した。そのうえで「海、陸、空、地下に放射能を垂れ流している。日本が取り返しのつかない状況に陥る可能性もある」と断じた。
宮沢内閣の不信任決議案に賛成した1993年と同じ行動をとる可能性があるかどうかとの質問には「今そんなことを考えているわけではない」と述べるにとどめた。元代表に近い鳩山由紀夫前首相は原発事故の収束のメドが立たない中、倒閣には慎重。政権批判を強める元代表への支持の広がりは現時点では不透明だ。
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