藤岡　世界奪取で宮城凱旋だ…ＷＢＣ女子ミニフライ級戦

　◆プロボクシングＷＢＣ女子ミニフライ級タイトルマッチ　王者・アナベル・オルティス―同級３位・藤岡奈穂子（８日、後楽園ホール）　予備検診が６日、都内で行われ、世界戦初挑戦の藤岡奈穂子が、王座を奪取しての郷里凱旋を誓った。

　「ますます特別なものになった」と、藤岡は言葉に力を込めた。３月１１日の震災で実家のある宮城・大崎市が被災。交通機関が復旧し帰郷も考えたが、ジムで練習を続けた。「できることはボクシングしかない。地元の人と話したら、試合を楽しみにしてくれていた」。悲しみを力に変えて、１００回のスパーリングをこなした。

　当日は宮城から両親ら約４０人が応援に駆けつける予定。来週末には元世界王者の竹原慎二、畑山隆則両会長とともに、被災地で炊き出しをする計画だ。「イベントも全部決まっている。勝たないといけない」。ベルトの輝きで、被災者に勇気と希望を与える。