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特別限定品 パトロンシリ-ズ20周年記念 ガイウス・マエケナス

特別限定品 パトロンシリーズ20周年記念 ~芸術・文化支援活動の父を讃えて~

特別限定品 パトロンシリーズ20周年記念にあたり、芸術・文化支援活動の父として知られるガイウス・マエケナスへのオマージュとして、特別限定品の万年筆を捧げます。

モンブラン特別限定品 パトロンシリ-ズ2011 ガイウス・マエケナス 4810

■万年筆 世界限定 4810本(ペン先 F/M)
  価格 : 290,850円(税込)
[先行発売] 2011年4月1日(金)~ モンブラン ブティック
    (モンブラン銀座本店、モンブラン京都店)
  2011年4月6日(水)~ モンブラン ショップ、銀座伊東屋
[全国発売] 2011年5月1日(日)~ モンブラン コーナー および 正規取扱店

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20TH ANNIVERSARY FAIR

ローマ神殿の支柱からインスピレーションを受けたデザインは、彼が生きた時代と彼が献身的にその情熱を傾けた芸術・文化活動を印象づける、強いメッセージが込められています。 大理石模様のラッカー製ボディと、925スターリング・シルバー製のキャップおよびリング。キャップには、ヴァージルが支援者であったマエケナスに送った最初のオード(頌歌)が刻まれています。
トップリングの周りには、月桂冠の模様が精巧に彫られ、キャップリングには、芸術・文化活動を歴史上最初に支援したパトロンであるマエケナスのフルネーム -“Gaius Cilnius Maecenas” - が刻まれています。

モンブラン特別限定品 パトロンシリ-ズ2011 ガイウス・マエケナス 4810
尻軸には、古代ローマ時代の硬貨のレプリカがはめ込まれており、硬貨にはガイウス・マエケナスの肖像が描かれています。
18金ロジウム仕上げのペン先には、月桂冠とローマ数字 “ MMXI” が精巧に彫られており、高級感漂う仕上げになっています。
尻軸には、古代ローマ時代の硬貨のレプリカがはめ込まれており、硬貨にはガイウス・マエケナスの肖像が描かれています。18金ロジウム仕上げのペン先には、月桂冠とローマ数字 “ MMXI” が精巧に彫られており、高級感漂う仕上げになっています。

ガイウス・マエケナス - 芸術・文化を支援した最初のパトロン

ガイウス・マエケナス - 芸術・文化を支援した最初のパトロン
ガイウス・キルニウス・マエケナスは、紀元前70年ごろ、アッレティウム(今日のイタリア・トスカーナ州アレッツォ)で生を受けました。貴族家系に生まれ、十分な教育を受けたマエケナスは、生涯を通じて豊かさを享受し、ローマ帝国初代皇帝アウグストゥスの友人かつアドバイザーとして政治的影響力を手にしました。
しかし、ガイウス・マエケナスの真の情熱は、芸術・文化に向けられました。何より叙情詩に魅せられたマエケナスは、叙情詩人を支援せずにはいられなくなり、ホラティウスやヴァージルなどの文化人の支援に傾倒していきました。

「芸術後援」を意味する同義語 ~メセナ~

マエケナスの支援を受けた文化人は、一生涯を叙情詩に捧げ、芸術的才能を開花させることができました。芸術・文化活動を歴史上最初に支援したパトロンとして、ガイウス・マエケナスは文化に対して責任を持ち、無私無欲の支援を提供する象徴的かつ代表的な人物となりました。

マエケナスの名前は今なお、多くのゲルマン系およびロマン系言語において、「芸術後援」を意味する同義語(メセナ)の語源として生き続けており、また彼の哲学は芸術家や創造的コミュニティーへの献身的な支援提供に対して、道義的責任感を抱いている人々に受け継がれています。

マエケナス : ローマの芸術支援者

文 / 樺山紘一

古代ローマは、先を行くギリシアを打倒して、覇権を握りました。もっとも、文化という側面では、なかなか影響下を脱出できません。

けれども、ローマには底力がありました。ギリシア征服から1世紀もたち、長い内戦状態を克服して豊かな平和が訪れるころ、つまり最初の皇帝アウグストゥス(オクタヴィアヌス)時代、ローマにはにわかに文運の栄えが。卓抜の抒情詩人ホラティウスを筆頭に、ローマ建国の叙事詩『アエネアス』のヴェルギリウス、それにプロペルティウス、オヴィディウスといった名だたる奇麗星が、いっせいに輝きはじめます。紀元前1世紀の後半のことでした。

その詩才たちの群れのなかに、ひとりのユニークな男が立っています。ガイウス・マエケナスという大パトロンが。おそらくは、ロ-マの先住民族であるエトルリア人の、しかもその王族に連なるという名家の出身。巨富をもとに政略をも身につけ、ローマで重きなしつつある、あのアウグストゥスの内政外交の顧問として重用されます。内訌の難局を二人がついに乗りきったとき、ローマには未曾有の平和が訪れたというわけです。

マエケナスは、これで公的活動から引退。あとは詩人たちの支援に本身を入れます。豪壮な邸宅をしつらえ、詩人たちをそこに迎えて、力強く支えつづけることになったのでした。当人はといえば、いたって凡庸な詩作ばかりだったといわれますが。

史上最初の芸術支援者とよばれました。マエケナスというラテン名をフランス語読みしてメセナ。つまり、メセナ活動の発案者だというわけです。もちろん、発明者というのは、言いすぎでしょう。けれども、歴史上に燦然たるローマの文華をよびおこした支援者として、マエケナスの名が永遠に輝くことは疑いがありません。

個人の発意と負担をもって、芸術支援に向かうこと。義務による責務感や利益への強欲ではなく、ただひたすら芸術文化の創作・保全・保護・普及それ自体のために、財力と労務とを惜しげもなく投入すること。いま、わたしたちはこれをメセナの名でよびます。ローマ帝国は、はるか昔に姿を消しましたが、ガイウス・マエケナスの名は不滅のまま、いまもわたしたちに霊感を与えつづけています。

樺山紘一 (かばやま・こういち)
樺山紘一 (かばやま・こういち)
1941年、東京生まれ。1965年、東京大学文学部卒業。京都大学人文科学研究所助手。東京大学文学部助教授、教授を経て、2001年から国立西洋美術館長、2005年から印刷博物館館長、現在にいたる。東京大学名誉教授。専門は、西洋中世史、西洋文化史。専門領域を越えて、世界の歴史・文化全般にわたって、幅広く研究・著述を続けてきた。主要な著作には、次のようなものがある。『ゴシック世界の思想像』(1976年、岩波書店)『カタロニアへの眼』(1979年、刀水書房)『西洋学事始』(1982年、日本評論社)『パリとアヴィニョン』(1990年、人文書院)『異境の発見』(1995年、東京大学出版会)『ルネサンスと地中海』(1996年、中央公論社)『地中海 人と町の肖像』(2006年、岩波書店)。

ガイウス・マエケナスによるパトロン精神

芸術・文化活動に対する多面的な貢献を介して初めて、人類の比類ない精神や創造性を経験することが可能になります。 文学、演劇、音楽、芸能そしてビジュアル・アート - 人間の存在価値を示すことができるこのような優れた表現方法は、太古の時代から想像力を刺激してきました。それは、今日私たちが知っている文明の根幹となっています。

筆記文化に深く根ざしたブランドであるモンブランにとって、芸術・文化支援活動への取り組みは常にある基本理念と言えます。

芸術・文化支援への思いを持続的な形で具現化したものが、モンブラン・アート・パトロネージ・アワード(モンブラン国際文化賞)です。

1992年に設立された名誉ある同賞は、これまで12ヵ国で授与されており、芸術後援者の代名詞的存在であるローマ人ガイウス・マエケナスの精神に沿って、芸術家を利他的に支援しているパトロン(後援者)を表彰しています。

このようにモンブラン・アート・パトロネージ・アワード(モンブラン国際文化賞)は、過去と未来を結びつける遺産、つまり、2000年以上も前にガイウス・マエケナスから始まった芸術・文化支援の歴史を不朽に語り継いでいます。

MONTBLANC. A STORY TO TELL.

PATRONS OF ART:
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