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【コラム 撃戦記】

勇気と元気与える被災地出身王者の世界挑戦

2011年5月5日

 ボクシングの「チャンピオンカーニバル」は現役王者に上位ランカーが挑戦することから、内容、質の充実度で人気のイベントだ。今年で32回目。世界挑戦への試金石とあって、選手たちは必死。その真剣さがファンに受け入れられたようだ。

 今年も優秀選手を表彰する選考会があり、最優秀賞に日本バンタム級王者の山中慎介(帝拳)が選ばれた。挑戦者は同級1位の岩佐亮佑(セレス)。前半は岩佐が優位に進めたが、中盤から山中が徐々にポイントを奪い返す緊迫した試合。結局、10回にレフェリーストップのTKO勝ちで山中が防衛に成功した。世界戦かと見まがうほどの盛り上がりだった。

 注目は他にもあった。13階級に名を連ねた王者、挑戦者の出身地だ。東日本大震災の被災地である岩手、福島、宮城、茨城の各県から7人の王者が出ていた。東北の人たちの忍耐力、我慢強さの表れだろう。未曽有の災害からの復活を予感させる。岩手県生まれのミニマム級王者・八重樫東(大橋)や福島県生まれのスーパーフライ級王者・佐藤洋太(協栄)には世界挑戦の話も出ている。そうなれば、被災した人たちに最高の勇気と元気を与えるだろう。 (格闘技評論家)

 

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