日本相撲協会は6日、東京・両国国技館で技量審査場所の取組編成会議を開いて2日目までの取組を決めた。元横綱朝青龍に並ぶ史上1位の7連覇が懸かる横綱白鵬は初日に小結豊ノ島、2日目に豪栄道の挑戦を受ける。十両以上に休場者はなかった。八百長に関与したとして幕内7人、十両10人が角界を去ったため、取組が減った。1月の初場所初日は幕内21番、十両14番だったが、幕内が18番、十両は9番となった。
千代の富士が持つ通算1045勝にあと10勝と迫る魁皇(38)が、記録を目前にして引退の危機に立っていることが、6日分かった。
この日、東京都墨田区の東関部屋に出稽古した魁皇は、高見盛や魁聖を相手に調整。だが、師匠の友綱親方(元関脇魁輝)は「場所に関しての目標はかなり薄いんじゃないか。気持ちはかなり下がっている。どこまでテンションが上がるかだね。誰と対戦してもしんどいのはしんどい」と心配そうに語った。さらに、今場所で負け越した場合、名古屋場所でかど番を迎えずに現役生活に区切りをつける可能性があるかと問われると「もういいやってなるとね」と話した。気持ちが途切れると、一気に引退もありえる状況だ。
八百長問題の影響で春場所が中止。震災もあった。魁皇は被災地への慰問や募金活動を精力的に行ったが、一方で稽古は十分できなくなり、体重は9キロ減の164キロ。ベテランにとっては重要な、治療に費やす時間も減った。「今までと違うから、やってみないと分からないというのが、自分にもある」。背水の陣の覚悟で臨む。 (岸本隆)
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