2011年5月 5日 (木)

三店方式

「パチンコは捕まらないのに
麻雀はなんで捕まるの?」
という声をいくつか見た。

パチンコ屋は、いわゆる「三店方式」に
よって賭博になることを回避している。

それに対し、麻雀屋(雀荘)は
風営法第二十三条第2項により、賞品の提供が禁じられている。
つまり、パチンコ屋のような三店方式が認められていない。

風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律

第二十三条
2  第二条第一項第七号のまあじやん屋又は同項第八号の営業を営む者は、前条の規定によるほか、その営業に関し、遊技の結果に応じて賞品を提供してはならない。

ぱちんこ屋(パチンコ店)については、
賞品の提供が禁止されていない(=実質的に認められている?)。
その為、三店方式が可能になる。
この違いによって、三店方式が可能かどうかが違う。

賭博は犯罪であるが、
フリー雀荘ではそれがダイレクトに行われている。
パチンコ屋は三店方式でそれを回避している。

ただ、ウィキペディアの記述によれば、
三店方式も完全に白というわけではなさそうだ。

三店方式が本当に適法か否かについては異論もあり、例えばジャスダックは「出玉の景品を換金する業界慣行の合法性があいまいなため、投資家保護を果たせない。」としてパチンコ店チェーンの上場を認めていない[5][6]。だが、パチンコを賭博として起訴した例は過去に存在しないため、裁判所によってパチンコ及び三店方式が、刑法の賭博罪に当たるかどうかについての判断は示されていない。

風営法には
「三店方式はダメよ」とは書かかれていない。
でも、「三店方式ならいいよ」とも書かれていない。
そこはグレーのようだ。
ただし、パチンコ絡みの三店方式が摘発されたことは一度もなく、
事実上警察にも認められていると見ていいだろう。

「パチンコは捕まらないのに麻雀はなんで捕まるの?」
という問いに対するテクニカルな答えは以上になるだろう。


「低レートで賭けることは事実上認められている」
ということが幻想だったとなれば、
衆人環視のフリーで打つことはリスクのある行為になる。

後はそれを受けて個々がどう考えるか、
というレベルの話になる。

僕は「個人の自由を最大限尊重するべき」
と考えるリバタリアンであり、
そもそもギャンブルが悪い行為だと思っていない。
個人が自由意思で行うギャンブルを
禁止することに反対であり、
合法化すべきだと思っている。

しかしながら、現在の日本では賭け麻雀は犯罪とされ、
書類送検・起訴されるリスクが現実にある。
損得勘定するとフリーで打つことをやめざるをえない。

ただ、これは「僕はそうする」というだけの話だ。
道徳的には別にどうでもいいので、
摘発リスクを理解しながら
個々の判断でやるのであれば、
それはアリだと思う。

例えば、自営業やリタイアした人など
組織に属していない人だったら、
リスクとリターンが見合うかもしれないと思う。
家族がいる場合は微妙だが、
仮に捕まったとしても許してくれそうだったら、OKだろう。
会社員でも、そんなことを気にしない会社だったら同様だ。

セットについてはどうだろうか。
僕個人としては、セットについては保留としたい。

賭博行為という意味ではセットもフリーも一緒である。
ただ、こちらは摘発リスクがゼロに近い
(暴力団絡みや高レートなどの事情がなければ、
摘発事例も無いのでは?)。

摘発リスクと楽しさを天秤にかけ、
損得勘定がプラスになると判断すれば、
打つこともあるかもしれない。
ただ、フリーの場合は自分のことだけを考えれば良いが、
セットの場合は一緒に打つ人のことも考える必要がある。
リスクを理解している人となら良いが、
そうでない人を巻き込むことはしないようにしたい
(例えば、オフ会でレートを乗せて打つ等)。

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2011年5月 4日 (水)

フリー雀荘からの撤退

先日、フリー雀荘の摘発があった。
共同通信がソースになっている記事では、
経営側は賭博開帳図利などの疑いで逮捕され、
19人の客も書類送検の方針、と出ていた。

nikkansports.com
「ギャル雀」摘発、女性プロがコスプレ

3つの店舗が同日に摘発されたが、、
この3店は経営者が同じのようだ。

上記のネットの記事に
人形にセーラー服のコスプレをさせた写真が出ている。
おそらく警視庁保安課からの発表の際、
「こんな感じで営業していたんですよ」という
説明に使ったのだろう。

今回このような摘発になったのは、
・通報
・もみ雀の独自サービスが問題になった
(普通の卓と「もみ雀卓」というのがあり、
もみ雀卓で勝ってptを貯めると女性店員から
肩を揉んでもらえる、というサービスがあったようだ)
・その他の要因(他に何か犯罪行為をしていた等)

などが原因として推測されるが、真相は良くわからない。

以前、蛭子さんが捕まった店は確かリャンピンの東風だった。
その時は「高レート+芸能人を捕まえることによる見せしめ」
という合わせ技一本的な摘発だったと思う。
しかし今回は、理由はともかく
結果として僕が行くようなフリー雀荘が摘発された。

今までは
「ピンまではセーフ」
「仮にガサ入れがあっても客は卓上の金を没収されるだけでお咎めなし」
その程度の認識でいた。
法的にはアウトでも、運用ではこの程度だろう、と。

でも、今回のようなことが起きた。
「賭け麻雀は賭博=犯罪」
ということが改めて明確になった。
記事には「客も書類送検される方針」と書いてある。
書類送検後、おそらく不起訴になるのだろうが、
会社に伝わる可能性がないとは言えないだろう。
そして、会社員にとってそのリスクは非常に重い。

僕はこの機会に、フリーで打つのをやめることに決めた。

今の状況では、リスクとリターンが見合わない。
僕はもともと、フリーで打つよりも天鳳で打つほうが好きだ。
だから天鳳を始めたここ2年はほとんどフリーに行っていなかった。
そこで今回の件があり、これはもうすっぱりやめる時期だと判断した。
フリー育ちの自分としては残念だが・・・。


また、法改正への働きかけをすることも業界として必要だろう。
現状では客も店も自己責任でやるしかないのだが、
いずれにしてもリスクが高すぎると思う。

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