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きょうのコラム「時鐘」 2011年5月7日
消費も娯楽も旅行も「自粛を自粛しよう」との声が強くなっている折、ゴルフも自粛しなければらない理由はない
だが、民主党の震災対策副本部長ら3議員がフィリピンでゴルフをして「国外であるなら目につかないと思った」と釈明したのはいただけない。後ろめたさがにじんでいて情けない。ゴルフが悪いのではない。その後の対応が悪いのだ 問題の石井議員は日本フィリピン友好議員連盟会長だ。連休中に訪問して仕事の後に関係者と親睦を深めるのは当然かもしれない。食事を共にすると理解が深まるように、ゴルフで親睦を深めるならけっこうなことだ。それならそう言えばいい 「自粛をしない」といっても、日常の暮らしが今もままならない被災地の人々の前で、ごちそうを食べる人はいまい。自粛とは、困った人を思いやる心の問題だろう。大衆の心を相手にする政治家は、その思いやりが人一倍強くあってほしい 震災は、人間の本性と社会の矛盾をいくつも暴いてしまった。今回のゴルフ問題も震災の残した小さな教訓のひとつだが、民主党にとっては大きな余震になるかもしれない。 |