富山県などに店舗がある焼き肉チェーン店で、生の牛肉を食べた客4人が死亡した事件を受けて、6日、富山県の石井知事が厚生労働省を訪れ、業者などが生の牛肉を扱う場合の新たな衛生基準を作るよう要望しました。
今回の事件を受けて、富山県の石井知事は急きょ厚生労働省を訪れ、「生の肉を扱う業者などに対し、ガイドラインではない、法的拘束力のある衛生基準を作ってほしい」と述べ、食中毒を予防するための基準を厳しくするよう求めました。これに対して、細川厚生労働大臣は「大変な事態であり、しっかりと原因の究明を行う。基準の設定に向けても、今後少なくとも1年以内に対応したい」と答えたということです。申し入れのあと、石井知事は「新たな衛生基準の設定に向けて前向きな回答を頂いた。県としても、関係する自治体と連携しながら二度とこのようなことが起きないよう業者などを指導していきたい」と話していました。事件を受けて、厚生労働省は、国の衛生基準を満たしていない生の肉を飲食店などがそのまま客に提供した場合や、卸売業者が「生食用」と表示して流通させた場合の罰則を設ける方針を固めています。