2011年5月2日22時30分
経済産業省は2日、過去50年間に全国の電力会社12社に、常勤の役員や顧問として再就職した経産省(前身の通商産業省、商工省を含む)の元職員が計68人になると発表した。現役の役員・顧問には、11社で計13人が就いている。
調査は福島第一原発事故を機に「(電力業界と)疑念を持たれるような人事の交流があってはいけない」(海江田万里経済産業相)と実施。再就職の人数が最も多かったのは関西電力と日本原子力発電の各8人。東京電力は5人だった。経産省は調査開始とともに4月18日、現役幹部職員の再就職自粛を決めている。
今年1月に東電の顧問に就いていた前資源エネルギー庁長官の石田徹氏は4月末に辞任している。現在、電力各社に在籍する元職員の今後については「経産省としての対応は考えておらず本人と各社が判断する」(秘書課)としている。