モンゴルのウラン確認埋蔵量は約6万トンと世界15位ですが、未確認埋蔵量は世界1位の約139万トンと言われています。
それも旧ソ連時代での調査に基づいていて、もしかすると現在の技術で調査すると、さらに多くの埋蔵量が期待できるかもしれないといいます。
08年2月、中国の地質学的調査により、このほど新疆ウイグル自治区の伊犁地区で、特大規模のウラン鉱床が発見されました。埋蔵量は数万トンに上るとみられます。
中国では、最大の発見です。
北朝鮮には、タングステンに代表される希少金属(レアメタル)資源が豊富に埋蔵しています。
そして現在、北朝鮮のウラン埋蔵量は400万トンと、潜在的には世界最大との説が米、中、露の専門家の間では有力です。
05年から08年にかけての4年でウラン価格は2倍に上がったのです。
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世界の原子力発電所で消費されるウランは2006年のウラン需要約6万5,000トンに対して、天然ウラン産出量は約60%にあたる約4万トンであり、残り2万5,000トンはウランの2次供給によって賄われています。
2次供給源には
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90年代ウラン低価格時代に積上げた民間在庫の取り崩し |
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ロシアの解体核兵器からのウラン供給 |
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軽水炉使用済み燃料のリサイクル燃料 |
これらの豊富な2次ウラン供給により、現在のウラン需給は均衡しています。
しかし、2次供給は必ずしも持続的なものではありません。特にロシアの解体核兵器からのウラン供給は2013年に終了する可能性があり、民間在庫取り崩し量の減少を考慮しなければなりません。
一方、中国やインドを中心に原発増設計画があり、今後ウラン需要は大幅に増加すると考えられます。
そのため2015年ごろには深刻なウラン供給不足が発生する可能性があります。ですから今後天然ウラン生産量を増やし、燃料再利用も含め、新しいエネルギー開発も急がねばなりません。
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