WBAバンタム級タイトルマッチ(5月7日・大阪府立体育会館)の調印式と記者会見が5日、大阪市内のホテルであり、王者・亀田興毅(24)=亀田=が5年ぶりに“メンチ切り”を復活させ、挑戦するダニエル・ディアス(27)=ニカラグア=と48秒のにらみ合い。最後に、興毅がスペイン語でののしり言葉を浴びせると、ディアスも負けじと応酬。本番に向け、緊張感が高まってきた。
記者会見後、カメラマン向けの撮影会も終わり、お開きになるかと思われた瞬間、波乱が起きた。興毅とディアスの視線が絡み合うと、一触即発のにらみ合いが始まった。
今にも殴りかからんばかりに殺気立つ2人を関係者が引き離したが、興毅が、メキシコを練習拠点にする3男・和毅(19)仕込みのスペイン語で「ペンデホ○×△」とののしると、ディアスも同じ言葉で応酬。会場は一気に緊迫した。
記者会見でスペイン語の通訳を務めた女性は「あれは女性はとても口にできない言葉。日本語なら『コンチクショウ』というような意味ですが…」。すべては聞き取れなかったが、日本語訳をためらうほどの汚い言葉だったようだ。
興毅のメンチ切りは、2006年8月のランダエタとのWBA世界ライトフライ級王座決定戦以来。世間の批判にさらされ、長らく控えてきたが、ここでその封印を解いたのは、それだけ気合が入っている証拠だろう。記者会見でも闘志ありあり。興毅が「一方的にバチバチにして、KOして終わりや」と言えば、ディアスも「ベルトはニカラグアに持って帰る」と火花を散らした。
「アイツ、俺の目を見られずにおでこ見とった。泣きそうだった」と前哨戦圧勝を強調した興毅だが、ディアスも「俺は目を見ようとしたが、亀田は目をそらして俺の顎しか見てなかった」と負けていなかった。
東日本大震災被災者支援のチャリティーマッチと銘打たれ、興毅はグローブに「届け!!大阪の力」のロゴを入れて闘う。ディアスもその趣旨に賛同するなど、そのときだけは友好ムードだったが、リングに上がれば話は別だ。
興毅は「どれだけの試合をするかで俺の今後が見えてくる。苦戦するようじゃ話にならない」と早くも戦闘モードに入っていた。 (竹下陽二)
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