白いこいのぼりに「希望」　避難の子どもら彩る

　津波で被災した岩手県陸前高田市で５日、避難所などで生活する子どもたちが、白地のこいのぼりにカラフルな絵を描いたり、「希望」「笑顔」などのメッセージを書き入れた。全国から送られた約２００匹と一緒に、空高く揚げられた。

　会場は、地元の中小企業経営者らが朝市を開催している広場。午前１０時ごろから約４メートルの白地のこいのぼり２匹を、子どもたちが塗料やペンで彩った。虹や音符の絵のほか「がんばれ岩手」などのメッセージも書かれた。子どもたちやボランティアの手で高さ約４メートルのポールに揚げられた。

　市内の知人の家に避難している小学３年生の武蔵愛花ちゃん（９）が描いたのは青のチューリップ。「こいのぼりはきれい。絵がみんなに見てもらえてうれしい」と笑顔だった。

　企画した岩手県中小企業家同友会の菊田哲さん（４０）によると、広場にこいのぼりを飾ろうと全国に呼び掛け、愛知県内の企業経営者から「子どもたちが希望を込められるように」と白地のこいのぼりが送られてきた。