海の伝統行事那覇ハーリー開く　水しぶき上げる船に歓声

　豊漁と海の安全を願う那覇市の伝統行事「那覇ハーリー」が５日、那覇市の那覇港新港埠頭で開かれ、竜をかたどった「爬竜船」と呼ばれる船が水しぶきを上げながら進む勇壮な姿に、観客らは声援を送った。

　市内の三つの地域に分かれ速さを競う「本バーリー」では、３隻の船にそれぞれ、伝統的な衣装をまとったこぎ手ら４２人が乗り込み、鐘の音に合わせて力強く水をかいた。

　東京都から見に来たという会社員の江里口由紀さん（３９）は「海の男という感じでかっこよかった。伝統を大切にしているのが素晴らしい」と話していた。

　ハーリーは、約６００年前に中国から沖縄に伝わったとされる。

　一般の部には例年、自衛隊や第１１管区海上保安本部（那覇）も参加して上位を争っているが、今年は東日本大震災の影響で参加を見送った。