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きょうのコラム「時鐘」 2011年5月5日
1カ月前倒しのクールビズが始まった。まだ冷房が恋しい時期ではないが、やがて節電の暑い夏がくる
東日本や首都圏ほど深刻な電力不足にはなるまい。そう思っていたが、北電も節電を要請するかもしれない、と先ごろ報じられた。大震災の影響による物不足といっても、被災地などに比べれば北陸はまだ恵まれている。夏の節電の不便さをどれだけ辛抱できるだろう 北陸には豪雪による我慢の体験がある。何度も「陸の孤島」を経験し、深刻な物不足に見舞われた。それでも周囲の大人たちが、「昔に比べれば」と耐えていたことを覚えている。昔とは、戦中・戦後の困窮の日々。より大きな苦難を思えば、痛みは和らぐし、辛抱できる 「こどもの日」。心の健やかな成長を願って、我慢を教えたい。きょう一日、温かい食事は夕食だけ。わがまま、けんかは厳禁。ゲームで遊ばせずに家の手伝いをさせる。イヤとは言わせない。もっと大きな我慢を続ける子どもたちが、今も大勢いる 子ども以上に親に「我慢の日」が必要なのかもしれない。豪雪の労苦を知らない世代が増えて、頼りなく映る親が増えた。 |