東日本大震災:計画停電15日も午前6時20分以降実施

2011年3月14日 20時5分 更新:3月15日 0時33分

計画停電で信号機が止まり、車を誘導する鹿嶋署員=茨城県鹿嶋市宮中の国道124号で2011年3月14日、岩本直紀撮影
計画停電で信号機が止まり、車を誘導する鹿嶋署員=茨城県鹿嶋市宮中の国道124号で2011年3月14日、岩本直紀撮影

 東京電力は14日午後5時過ぎから最大約1時間24分、地域ごとに順番に送電を止める計画停電を茨城、静岡、千葉、山梨県の一部(約11万3000世帯)で実施した。福島第1、第2原発の運転停止に伴い、電力の供給能力が需要を下回る恐れが高まったため。15日も午前6時20分以降、実施する。計画停電は1951年の東電発足以来初めて。原則として土日祝日を除き、4月末まで実施する。

 東電は14日朝から、契約者を地域ごとの5グループに分けて計画停電する予定だった。だが、第1~4グループの停電時間帯にあたる午前中から夕方までは、鉄道各社の間引き運転などで需要が予想以下だったため、実施を見送った。

 夕方になると、照明や調理への電気利用が増え、午後6~7時の需要が3400万キロワットと、供給能力の3300万キロワットを上回る見通しになった。そのため、午後3時20分~7時の間、3時間程度の停電を予定していた第5グループの、初の計画停電入りを決めた。ただ、東電によると、午後6~7時の需要実績は2800万キロワットと、供給能力で賄える水準だった。

 15日は午前6時20分、第3グループから開始。第4、第5、第1、第2の順で午後10時までの間、最大3時間ずつ送電を止める。早朝から計画停電する可能性について、東電の藤本孝副社長は14日夜の会見で「恐らく入る」と述べ、午前6時台に実施する可能性が高いとの認識を示した。グループに属する市町村は一部、14日から変更されている。想定需要が供給を下回る時間帯は停電を見送る。

 突然の計画停電発表を受けた14日、東電管内の9都県は大きな混乱に陥った。鉄道各社は急きょ、運行本数を削減。首都圏では通勤、通学客の足に影響が出た。また、午前中は、停電するかしないかをめぐる発表が二転三転。計画停電を終えた午後7時過ぎも、事前に対象区域として示していなかった千葉、山梨両県でも停電したことを明らかにするなど、東電の発表のたびに利用者が右往左往する状況が一日中、続いた。

 一方、東北電力は14日、計画停電を15日は実施しない方針を明らかにした。【宮崎泰宏】

top
文字サイズ変更
このエントリーをはてなブックマークに追加
Check
この記事を印刷

PR情報

スポンサーサイト検索

アーカイブ一覧

 

おすすめ情報

注目ブランド