2011年3月14日 19時57分
【カイロ樋口直樹】反体制派デモに揺れるペルシャ湾の産油国バーレーンは13日、サウジアラビアなどペルシャ湾岸の産油国6カ国から成る「湾岸協力会議」(GCC)に対し、軍の派遣を要請した模様だ。ロイター通信が14日、バーレーンのハマド王室顧問のツイッター情報として伝えた。同国では13日、イスラム教シーア派主体の反体制デモに対し、警官隊が催涙ガスなどで応酬、激しい衝突に発展し多数の負傷者が出ていた。
事実なら、反体制デモの飛び火を恐れるサウジがバーレーンの要請によってGCC派遣軍として介入することになる。同国の「ガルフ・デイリー・ニュース」は14日、「GCC派遣軍は本日、法と秩序を守るためバーレーンに到着する」と報じた。石油設備や金融機関など戦略的施設の防護にあたるという。
GCCのアブドルラハマン事務局長は13日、「加盟国の安全と安定の保障は共同責任である」と述べ、サウジなど加盟国によるバーレーン介入の可能性を示唆していた。