2011年3月13日 22時26分 更新:3月14日 1時34分
東京電力は13日、地域別に順番に電力供給を止める計画停電を14日から始めると発表した。発電所の停止が相次ぐ中、企業活動の本格化で電力需要が急増する週明け以降、供給不足が避けられないと判断した。国内の計画停電は、戦後の混乱期以来で、4月末まで続く見通し。消費電力の増える夏場にも実施される可能性があり、暮らしや企業活動の混乱は避けられそうにない。
対象は東電管内の9都県。家庭、工場、オフィスなど全契約者を5グループに分け、午前6時20分から午後10時までの間、1回3時間ずつ順番に停電する。午前中に停電するグループは、夜にもう1回順番が回るので、1日の停電時間は計6時間になる。電力需要が想定より少なかった場合、取りやめることもあるという。官公庁や大企業の本社の集中する都心部(東京都千代田、中央、港区)は当面、対象から外す。
計画停電により、信号機の停止や一部の電話、ネットの不通、列車の運休などが予想される。また東電は、前日の13日深夜になっても正確な対象地域を公表していない。準備のないまま停電に見舞われるケースも多そうだ。東電によると、大震災の影響で14日の電力供給は3100万キロワットにとどまる一方、需要は4100万キロワットとなる見通し。【宮崎泰宏】