'11/5/4
護憲・改憲、問い直す64年目
憲法記念日の3日、日本国憲法について考えるイベントや集会が、広島市中区で相次ぎ開かれた。施行から64年。護憲、改憲それぞれの立場から考えを主張した。
市民団体「第九条の会ヒロシマ」は、原爆ドーム前で9条改正の賛否をシール投票で尋ねた。主催者たちが護憲を順番に訴えるリレートークもあり、岡本三夫世話人代表は「戦争を否定する9条を守り、世界に広げよう」と呼び掛けた。
広島県平和運動センターなど4団体は、憲法を守るとともに生活にどう役立てるか考える集会を広島YMCAで開いた。約250人を前に、在日コリアン3世の辛淑玉(シン・スゴ)さんが講演。「在日などマイノリティーにも憲法が保障する権利を確保する必要がある」と指摘した。
改憲を主張する立場では、市民団体「日本会議広島」が、広島国際会議場で憲法フォーラムを開催し、約200人が集まった。大学教授たちが改憲の必要性を説く東京でのイベントを、インターネットで中継。新たな憲法制定を目指すアピールを採択した。
【写真説明】9条改正の賛否をシール投票で示す参加者