2011年3月12日 10時5分 更新:3月12日 11時33分
九州新幹線の博多-新八代(熊本県八代市)間約130キロが12日、開業し、博多-鹿児島中央間約257キロが全線開通した。開業に合わせ新型車両「みずほ」「さくら」が運転を開始し、山陽新幹線との直通運転も始まった。新大阪-鹿児島中央間は最短3時間45分と、従来より1時間17分短縮。ライバルである航空機との競争は激化することが必至で、関西と九州を結ぶ交通網は新たな時代に突入した。
新大阪駅ではこの日午前6時、一番列車「みずほ601号」が鹿児島中央に向けて発車した。前日の東北沖大地震を受け、テープカットなどの祝賀セレモニーなしの出発となった。九州方面からの一番列車となる熊本発の「さくら544号」は午前9時44分の到着。
九州新幹線は04年3月に新八代-鹿児島中央が部分開業。博多-新八代間は98年に着工し、総事業費は8920億円。新規投入された「みずほ」「さくら」はN700系の新型車両で、みずほは時間短縮のためさくらより停車駅を絞った。新大阪を出たみずほは鹿児島中央までの間に新神戸、岡山、広島、小倉、博多、熊本の各駅に停車。新大阪-熊本の所要時間は最短2時間59分(さくらは3時間20分)、鹿児島中央までは同3時間45分(同4時間10分)で、従来よりそれぞれ58分、1時間17分短縮される。「みずほ」「さくら」は1時間に1本程度、1日に計15往復走る。【牧野宏美】