アメリカ軍岩国基地の強化に反対する、広島の市民団体が、基地に近い廿日市市内の山で運用状況を監視しました。
藤原記者の報告です。
「こちらはアメリカ軍岩国基地のメインゲートです。アメリカ国内では、ビンラディン容疑者の殺害に対する報復に備えて、警戒態勢が強化されていますが、ここ岩国基地に関しては、ここから見る限り、目立った変化はありません」(藤原大介記者)
岩国基地では、毎年5月5日を「日米親善デー」として基地を一般開放していますが、ことしは、大震災を理由に中止し、ふだん通りの訓練を行いました。
岩国基地は、被災地を支援する在日アメリカ軍の「トモダチ作戦」の輸送拠点とされ、沖縄などから大型の輸送機などが盛んに飛んで来ています。
「ありがたいと思わなきゃいけないと思うんですけど、その問題と、米軍再編の問題をね、一緒にはしてほしくないな」(基地反対団体「瀬戸内ネット」坂本千尋さん)
岩国基地に近い廿日市市の経小屋山では、基地の強化に反対する市民団体「瀬戸内ネット」が運用状況を監視しました。
基地と広島市中心部は直線距離でおよそ30キロ―。
山頂からは、その近さを実感できます。
取材中に戦闘機が飛んできました。
山の真向かいにある世界遺産の島・宮島の上空から飛んできたとみられています。
防衛省が示した飛行経路では、宮島と大竹市の阿多田島の間を抜けることになっていて、その経路からは大幅に外れています。
在日アメリカ軍再編の一環で、2014年までに、空母艦載機59機などの移駐が計画されている岩国基地―。
騒音の悪化などに加え、艦載機の母艦である原子力空母が、寄航する可能性を瀬戸内ネットは指摘しています。
「艦載機がそこの岩国基地にいるのに、わざわざ不便な横須賀にとめるっていうことは考えられませんから」(基地反対団体「瀬戸内ネット」坂本千尋さん)
再編によって、極東最大の航空基地になるといわれる岩国基地―。その日は刻一刻と近づいています。(5/5 19:10)
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