ソニーとサムスン電子のLCD合弁、5.55億ドル減資へ

2011年 04月 25日 18:42 JST
 
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 [ソウル 25日 ロイター] ソニー(6758.T: 株価, ニュース, レポート)と韓国サムスン電子(005930.KS: 株価, 企業情報, レポート)が合弁で設立した液晶ディスプレー(LCD)生産会社S─LCDは25日、5億5500万ドルの減資を発表した。

 ソニーのテレビ部門が長期的な損失を計上し、サムスン電子が新たなディスプレーの生産にシフトするなかでの減資となる。 

 液晶ディスプレーは需要が伸び悩んでおり、一部のアナリストは、1000億ドルの液晶ディスプレー市場は昨年既にピークを越しており、年間3─4%の割合で縮小する、と予想している。

 液晶ディスプレーは今後、よりエネルギー効率の高い有機EL(アクティブ・マトリックス有機発光ダイオード)ディスプレーなどに取って代わられるとみられている。

 有機ELは現在、高機能スマートフォンやタブレット端末に使用されており、将来的には大型テレビのディスプレーにも活用されると期待されている。  

 S─LCDは25日声明で、資本構成の改善が減資の目的、と説明した。

 S─LCDは6000億ウォン(5億5500万ドル)の減資を行う方針を明らかにした。2004年に両社は1兆2600億ウォンを出資しS─LCDを設立した。それ以来、S─LCDの資本は3兆9000億ウォンまで拡大した。 

 Kiwoom Securitiesのアナリスト、Kim Sung-in氏は「今回の決定は、日本の震災後にソニーからの需要が減少していることや、業界が全般的に有機EL(OLED)ディスプレーにシフトしつつあることを示している」と語った。

 「ソニーは合弁企業から毎月110万─120万の液晶ディスプレーを仕入れていたが、日本の販売低迷でもはやそれと同水準を仕入れることは無理だ。液晶ディスプレーに対する需要は今後さらに減少する見通しで、サムスンとソニーは段階的に合弁を解消させ、今後、有機ELに注力するだろう」との見方を示した。

 
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