2011年3月11日 20時0分 更新:3月11日 20時21分
経済産業省原子力安全・保安院によると、東北沖大地震によって原子炉を自動停止した東京電力福島第1原発1、2、3号機(福島県大熊町)は、非常用ディーゼル発電機が使用できなくなり、すべての電源が喪失して原子炉を冷却できない状態になっている。
東電は、同原発1、2号機について放射能が施設の外部へ漏れる危険性があるとして、同日午後5時、原子力災害対策特別措置法15条に基づく緊急事態(15条事象)を保安院に通報した。保安院は原子炉の状況を調べている。
15条事象は、原子力施設の周辺地域で放射能や放射線漏れを検出したり、原子炉の停止が不可能になったときなどに適用される。気象条件などを基に、どれほどの地域に放射能が広がる可能性があるかを予測し、住民に対し屋内退避や域外退避などを指示する。【酒造唯】