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「戦場カメラマン」渡部陽一の”お粗末”すぎる被災地写真

週刊朝日 2011年05月06・13日合併号配信掲載) 2011年4月27日(水)配信

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 独特なしゃべり口調で、いまやテレビで引っ張りだこの“戦場カメラマン”渡部陽一氏(38)の被災地ルポ写真が、出版業界で話題になっている。腕の見せどころであるはずなのに、どうにも冴えないというのだ。

 そもそも震災の瞬間、渡部氏は東京・六本木ヒルズの52階で、自身の写真展について会見していた。強い揺れに、集まっていたカメラマンがシャッターを切る中、ただ床にかがんでいたと報じられた。本人は後日、「様子を見据えていた」と説明したとか。

 そんな彼が被災地へ向かったのは、震災10日後の3月21日のことだ。3日間の滞在で、壊滅的な津波被害を受けた三陸沿岸をまわった“成果”は、週刊誌「SPA!」(4月5日号)に「渡部陽一が撮った悪夢」と題して掲載された。だが、掲載の経緯を知るベテラン編集者は苦笑いする。

「写真がひどすぎて、SPA編集部もさすがに頭を抱えたそうです。渾身の数枚を選んだはずなのに、人の背中や全体写真ばかりで、一枚も人の表情が写っていない。構図からして何を訴えたいかわからないし、『悪夢』というほどの衝撃も感じない。まともな編集者なら、だれに聞いても使えない写真だと判断するんじゃないですか」

 もちろん写真の良しあしの判断は人それぞれだし、渡部氏の知人によると、同情の余地はあるようだ。

続きを読む : 「カメラを構えても、相手が…

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