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住民から罵声浴び東電社長が土下座

 東京電力の清水正孝社長が4日、福島第1原発事故について謝罪するため、再び福島県を訪れた。二本松市に移動した同県浪江町の臨時役場会議室。馬場有町長や町議がずらりと居並ぶ中で、清水社長は冒頭から何度も頭を下げて陳謝。しかし、事故後50日以上たっての訪問に、町長は声を荒らげた。「町民に謝罪しないのか」「土下座しろ」「本当に申し訳ないという気があるのか。はらわたが煮えくり返る」。

 町長らとの面会を終えて会議室を出た直後。今度は女性が詰め寄った。「町民には謝らず帰るんですか。迷惑しているんです」。

 社長は「解決に向けて努力します」と小声で答えた。近くにいた男性が「頭をついて土下座しろ」とすごむと、東電の7人はその場で土下座した。

 浪江町民が避難生活を送る市内の体育館には約150人が集まった。自営業の志賀誠一さん(57)は「子どももいる。ローンもある。しっかり補償してほしい」と要請。ほかにも「いつ地元に帰れるのか」「原発は安全との説明はうそだったのか」との声が上がった。

 [2011年5月5日8時55分 紙面から]

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東京電力

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