富山県や福井県などにある焼き肉チェーン店で、集団食中毒が発生して4人の客が死亡した問題を受けて、厚生労働省は、飲食店などが国の衛生基準を満たしていない生の牛肉を客に提供した場合に罰則を設ける方向で検討を始めました。
厚生労働省は、平成10年に生のまま食べる肉についての衛生基準を設けましたが、強制力がないため、多くの飲食店では生食用として出荷されていない牛肉を独自の判断で生のまま客に提供しているという実態があります。厚生労働省は、「ユッケ」などのメニューで生の牛肉を食べた4人の客が死亡した今回の事態を重くみて、飲食店などが衛生基準を満たしていない牛肉を生のまま提供した場合に、罰則を設ける方向で検討を始めました。厚生労働省は、近く学識経験者らで作る審議会などの場で具体的な協議を急ぐことにしています。