映画ドラえもん 新・のび太と鉄人兵団 〜はばたけ 天使たち〜
3月5日(土)全国ロードショー
あの名作がついに復活! 『鉄人兵団』が愛されるワケ
1986年に、“劇場版ドラえもん”の7本目として公開され、ファンの間で語り継がれてきた人気作『のび太と鉄人兵団』が、2011年、復活する!そこで、どうして本作が愛されるのか。レギュラー声優陣や、今回のスタッフ、そして劇場を訪れた観客のコメントからその理由を紐解きます!
Text:新谷里映 ©&藤子プロ・小学館・テレビ朝日・シンエイ・ADK2011
2005年にドラえもんのキャストが一新されたとき「自分がジャイアンの声をやりたい!」と本気で思うほどドラえもんのファンだという人気タレント・加藤浩次。彼のその願いは、劇場版『ドラえもん 新・のび太と鉄人兵団』で叶った。演じるのはドラえもん史上最強・最悪のキャラとも言える鉄人兵団の総司令官だ。
「ジャイアン役は叶わなかったけれど、今回オファーをもらって、ほんとに嬉しかったですね。この声なので、きっと悪役だろうなとは察していましたけど(笑)。でも、悪役をやるからには子供たちが腹立つくらいの最低最悪な悪役にしたいなと」
その宣言通り、ドラえもんたちの敵役・総司令官を存在感たっぷりに演じている。そして、声優として関わったことで見えてきた『鉄人兵団』の魅力、ドラえもんの魅力とは?
「まず、巨大ロボットのザンダクロスは男の子は絶対好きですよね。好き放題できる鏡の中の世界も子供にとっては夢の世界だし、『鉄人兵団』は楽しめる要素がたくさんある作品。うちのチビ(子供)たちもそんなドラえもんの世界が大好きで、家では一緒に見ています。でも、自分が子供の頃に読んでいたドラえもんを今は子供たちと一緒に見ている、それって不思議だし、すごいことですよね。ただ、ふつう子供は父親が悪役をやると残念がったりするはずなのに、うちの場合は「へ〜、悪役なんだ!」って、違和感ゼロでした(苦笑)。
1969年4月26日、北海道生まれ。芸人しているだけでなく、キャスターや俳優としても活躍している。情報番組『スッキリ!!』(日本テレビ)では司会を務め、朝の顔としてお馴染み。私生活では3人のパパである。
昨年12月に3年ぶりのニュー・アルバム『COSMONAUT』をリリースしたばかりのBUMP OF CHICKENが、早くもニュー・シングル『友達の唄』を完成させた。寡作のバンドとして知られてきた彼らである。ここまで短いスパンで新曲をリリースするのは極めて異例だ。それほどかつてないペースで曲が生まれているのだ。そのなかで『友達の唄』は、長編アニメ『映画ドラえもん 新・のび太と鉄人兵団 〜はばたけ 天使たち〜』のために書き下ろされた感動的なバラード曲。多くの人と同じように、メンバー4人にとっても“ドラえもん”は特別なマンガ/アニメ作品であり、彼らが小学校1年のときに公開されたオリジナルの『鉄人兵団』もまた思い出深い一本だという。
発売中 1050円
トイズファクトリー
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「『鉄人兵団』のなかでもっとも心に残っているシーンの情景を思い浮かべながらギターを弾き、歌詞を書きました。それは、地下鉄の階段に座っているリルルをのび太が見つけて、リルルがのび太を見上げるというワンシーンなんですけど。そこを入り口にどんどん広がっていったんです。長いこと一緒に音楽をやってきたメンバーやスタッフ、リスナーにも向かっていくようなスケールの曲になりましたね」(藤原)
「藤くんにデモを聴かせてもらったときにイントロからグッときて、Aメロから涙が止まらなくて。まずドラえもんやのび太の顔が浮かんできて。そこからメンバー4人の想い出とか、幼なじみと薮のなかを駆けていた記憶とか(笑)─ いろんなことが頭を過りましたね」(直井)
「例えば子どもだったら、この『友達の唄』をBUMP OF CHICKENの曲と認識しないで聴くわけじゃないですか。あくまで“ドラえもん”の曲として聴いてくれる。そういうふうに曲を届けられる機会をいただけてすごくうれしい気持ちです」(升)
「“映画ドラえもん”の世界観は得体の知れない怖さも描かれていて。最終的にはそれを越えていく感動があるんですけど。この曲もそういう深いところを揺さぶるようなものになったと思います」(増川)
世代を超え愛され、時空を超え受け手の心にいつまでも息づく。BUMP OF CHICKENの音楽が向かっている地平は、“ドラえもん”の在り方と折り重なる。つまり、これは必然のコラボレーションだったのだ。