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一部の大学、学生が集まらず経営危機に 中国

2011年5月3日14時54分

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 中国教育部傘下の教育関連サイト「中国教育在線(オンライン)」が発表した「2011年大学学生募集状況調査報告」の統計データによって、大学受験者数が引き続き減少傾向にあり、一部の大学は、学生が集まらないことで経営の危機に瀕している状況が明らかになった。人民日報が伝えた。

 報告によると、人口の出生率が低下していることから、全国の大学受験者は2008年に過去最高の1050万人に達した後、軒並み減少傾向を呈しはじめた。最近2年間で累計200万人減少し、減少スピードも加速している。この情勢は2017年から2020年頃まで続くと見られる。

 大学受験者が減少しているにもかかわらず、各大学の学生募集人員は徐々に増加している。全国大学の平均合格率は過去3年急上昇しており、2008年の57%から2010年には69.5%まで増えた。統計データによると、合格率が80%以上の省市は8つあり、85%を上回った省市もある。大学合格率の上昇は、北京や上海などの先進発達地域で見られるだけではなく、これまで大学進学が困難だった主な省でも、顕著な傾向として現れている。たとえば、山東省の2010年大学入試合格率は79.72%、湖南省では81%、黒龍江省では90%を上回った。

 大学受験者の減少加速のもう一つの要因として、海外留学組の増加が挙げられる。海外留学者は最近3年、24.4%、27.5%、24.1%それぞれ増加している。このうち増加スピードが最も速いのは、高校を卒業後留学するケースだ。また、「大学入試志願をしない」「志願したが試験を受けない」「受験して合格したが入学手続きをしない」という高校卒業生の「三放棄」現象が次第にはっきり出てきている。

 合格率の急上昇は、大学受験者と入学予定者の資質に直接的な影響を及ぼした。安徽省の2010年統計データによると、入学手続きを放棄した人の割合は、本科・専科ともに10―20%だった。一部地方の専科合格ラインは極端に下がっており、どの学科でも平均点に30点足らず、受験者の質が大幅に低下している現状がうかがえる。

 中国の普通大学では、学生からの授業料収入が各校の通常運営面で非常に重要なウェイトを占めている。学生が集まらなければ、大学の経営が危機に瀕することは避けられない。

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